【人形劇が面白い】ゲイのための“コミュニケーション術” で、出会いの機会をもっと安全に楽しもう!

僕たちの日常にはいろんな出会いがたくさんある。その中で、「もっとうまく人と関わりたい」「でも、自分の気持ちや考えを言うのは苦手」「相手に合わせてばかりで、疲れる…」「出会いの機会をもっと安全に楽しみたい!」などと言った経験をしてる方も多いのでは?

そんなMSM(男性間性交渉者)のために【よりよいコミュニケーションを学ぶコンテンツ動画】が、「Stay Healty and be HAPPY!」から配信されている。このサイトは、友だちや恋人がカラダとココロに悩みを抱えないための、様々な情報が届けられており、今回の動画は、ゲイにありがちなシチュエーションを中心に、ひげおとひげじが「自分も相手も大事にした、対人関係を円滑にするためのコミュニケーション(アサーション・コミュニケーション)」について、人形劇で楽しくレクチャーしてくれる(各回5分〜10分なので、さらっと観るだけでも面白い!)。

コミュニケーションの取り方には、「コンドームを使用してほしいのになかなか言い出せず、生でやってしまった…」「薬物を勧められたとき、雰囲気が壊れると思い断れなかった…」など、自分自身の健康に関わることもしばしば。そうならないためにも、いろんな状況に応じたスキルやテクニックを習得してみてはいかがだろうか。

ポイント1:よりよいコミュニケーションって? 爽やか・アサーションを知る。

コミュニケーションを取るときの言い方には4つのタイプがあり、どれか1つに当てはまるというわけではない。場面とか相手など状況によって変わるものだが、自分の行動パターンを知ることで、よりよいコミュニケーションを築くきっかけに。ぜひ、動画とあわせたワークシートを使って、自分のタイプを探求してみよう。

いいなり・我慢タイプ(I am not OK.You are OK.)/自分の気持ちを伝えずに、我慢してしまう
ダメ出し・攻撃タイプ(I am OK.You are not OK.)/自分のことだけど考え、相手の気持ちを配慮しない
隠れ攻撃タイプ(I am not OK.You are not OK.)/遠回しな敵意表現で、相手を困らせてしまう
爽やか・アサーションタイプ(I am OK.You are OK.)/自分のことを考えるが、相手の気持ちにも配慮できる

ポイント2:気持ちに気づこう!怒りの氷山(気持ちの氷山)ってなに?

怒りの気持ちの下には実はいろんな感情が隠されている。表に見えるイライラ・モヤモヤと表に見えない不安や緊張・孤独などがある。ここでは、自分の隠れた感情と向き合い、「怒りの原因」を知り、コントロールすることで他者とよりよいコミュニケーションができる、「自分の気持ち」を言葉にすることをやってみよう。

怒りの本質が見えると、相手の気持ちを理解しやすくなるので、ぶつかり合う喧嘩ではなく、きちんと話し合える・分かり合えるコミュニケーションへと変えていくことができる。また、自分の気持ちに気づかないままだと、「ダメ出し・攻撃タイプ」になることもあれば、自分が本当は嫌でも引き受けてしまう、「いいなり・我慢タイプ」になってしまうことがあるので注意。

ポイント3:親しい仲にも礼儀あり?適切な境界線 (バウンダリー)について。

目には見えないけれど、どんな親しい間柄にでも境界線(バウンダリー)は存在する。よい関係性を築くには、お互いの大切な領域を尊重することが大切なポイント。気持ちがモヤモヤするときには、どちらかの大切な領域が守られていないことが多い。ここでは、実はコミュニケーションにおける4つのタイプと境界線は密接に繋がっていることと、どうすれば境界線を安全・適切に保てるのかを考察。

心理的境界線/自分の気持ちや考え、プライバシーを守るための境界線
物理的境界線/自分の体・持ち物、人との距離感を守るための境界線
社会的境界線/安全にまつわるマナーやルールの規定に関する境界線

ポイント4:主語は「私」 ~I(アイ)メッセージ~が大切な理由とは?

相手を責める言葉を使うと、よい関係性は築けないーー。相手の立場も考えながら、自分の考えや気持ちを伝える言い方とはどのようなものがあるのだろうか。最後のレッスンでは、「私」を主語にした「I(アイ)メッセージ」と呼ばられるお互いを尊重したコミュニケーションについて学ぶ。

YOUメッセージ(主語は「相手」)/自分の意見を直接的に伝えられるものの、強い口調になってしまう。また、相手の行動を制限し、相手の領域に踏み込みすぎてしまっていることが多い。
Iメッセージ(主語は「私」)/相手の都合も気にしながら、自分の気持ちや意見がはっきり言える。お互いを尊重したやりとりになる。

ーーよりよいコミュニケーション(爽やか・アサーションタイプ)を実践するのに一番大切なことは、まず自分の湧き上がる感情を受け止められていること。自分の気持ちに気づき(気持ちの氷山)、それを言葉(Iメッセージ)として伝えることから始まる。

ぜひ、「ひげおとひげじのおしゃべりしまSHOW!」から、自分のコミュニケーションがどれに分類されるかを知り、もっともっと素敵で楽しいゲイライフでのコミュニケーションに役立ててみまSHOW!!

【ひげおとひげじのおしゃべりしまSHOW!】第一話/よりよいコミュニケーションって? -爽やか・アサーション-
【ひげおとひげじのおしゃべりしまSHOW!】第二話/気持ちに気づこう! 怒りの氷山ってなに?
【ひげおとひげじのおしゃべりしまSHOW!】第三話/適切な境界線とは? (バウンダリー)
【ひげおとひげじのおしゃべりしまSHOW!】第四話/主語は「私」 ~I(アイ)メッセージ~

ひげおとひげじのおしゃべりしまSHOW!
全4話(各回5分〜10分程度)/「もっとうまく人と関わりたい」「でも、自分の気持ちや考えを言うのは苦手」そんなMSMのためのコミュニケーション動画シリーズ。動画とあわせたワークシートも公開。
https://stayhealthy.tokyo/topics/2207_hige_show

記事協力/2021-2022年 厚生労働科学研究費補助金(エイズ対策政策研究事業)「地域においてMSMのHIV感染・薬物使用を予防する支援策の研究」分担研究者:野坂祐子
記事制作/newTOKYO

女性同士の関係性、女性の生き方を描いた作品が充実!「関西クィア映画祭2023」9月15日より開催!

クィアを切り口に「性」をテーマにした映像作品を上映する『第16回関西クィア映画祭2023』が、今年9月15日(金)〜18日(月・祝)に大阪(すてっぷ)、9月22日(金)〜24日(日)に京都(ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川)で開催される。 今年は16の国から全36作品(日本初上映15作品、関西初上映作品9作品)が上映され、国内のセクシュアルマイノリティ系映画祭では最大の作品数となっている。今… もっと読む »

続きを読む >