社内プロポーズの動画が20万回以上再生され大きな反響を呼んだ、とまっちょ&じょんカップル。恋人同士であり、上司と部下でもある…そんな二人の関係ってどんな感じなの?
ということで今回は、ドラマやマンガでしかほとんど聞いたことがないシチュエーションに胸踊らせながら、彼らの馴れ初めや同棲生活、話題になった社内プロポーズ、そして将来のことについてたっぷりインタビュー♡ 「同棲中のとまっちょ&じょんが、もしもリモートワークをしたら… 」をテーマに撮影したドキドキするようなイメージ写真と共にお届け。
―― 二人の一日の始まりを教えて!
とまっちょ:一日の始まりは、横で寝ているジョンにおはようのキスをすることから。彼は朝が本当に弱いので、僕より早く起きているなんてことは滅多にないですね(笑)。ちなみに、いつも僕が腕枕して寝ていますよ。
じょん:確かに朝は弱い…。キスが目覚まし代わりというか、それで起きることも結構あるんです。バスルームへ向かう彼を追う感じで、僕もシャワーを浴びに行くので、朝から二人でバスタイムを過ごすことが多いんです。
―― 二人の出会いのきっかけは?
じょん :初めてお互いの存在を認識したのは、今年1月に行われたクラブイベント。フロアの一角に人集りができていて、興味本位に覗いてみると輪の中心に彼がいました。元々、彼の存在は知っていて「東京レインボープライド2019」でも見かけたんですけど、ツイッターで見た通りのカッコ良さのあまり、照れくさくて声をかけられず…。
とまっちょ:そのクラブイベントでもほんの一瞬、目があっただけだしね。ただ、それから数日経って、マッチングアプリで「ご飯にいきましょう」と顔出しをしていない人からお誘いがあったんです。顔出ししてるかどうかはあまり気にしないタイプなので「とりあえずご飯だけならいいか~」と思い待ち合わせたら、じょんでした。第一印象は…太っていて笑顔が可愛いなって感じ(笑)。それから1月のクラブイベントで会っていたことも知りました。
―― 二人が同じ会社に勤めることになって、社内恋愛へと発展した経緯を教えて。
じょん :何回か会う関係になっていて、いつものように話をしていると、彼が働いている会社でインターンを募集しているということだったので、就活の一環で応募して面接を受けたことがきっかけです。その頃にはお互い恋愛感情は芽生えていたのですが、まさか会社でオープンにして付き合うことになるとは思ってもいませんでした。
とまっちょ:僕はセクシュアリティをオープンにして会社で働いていて。社長と、彼の採用合否の話し合いをしている際「もし彼と付き合ったら、彼はこの会社に入れませんか?」と聞いてみたんです。すると「とりあえずその関係性で仕事に支障をきたすことがないようであれば、いいんじゃない?」と温かいお返事がいただけたので、彼の出社初日に社員全員の前で交際していることを公表しました。
じょん :正直「このタイミングで言うんだ!」と驚きはありましたけどね。告白は、僕からしました。まぁ、「俺らの関係性、今後どうすんの~?」と圧をかけられて、半ば強制的に告白をさせられたって感じだったんですけど(笑)。彼はよく話すし、僕は人の話を聞いているのが好きなので、一緒にいて心地がいいんです。
―― そもそも、会社で二人の関係性をオープンにして働こうと思ったのはなぜ?
とまっちょ:僕の場合は「ゲイであること」と「社内に恋人がいること」を隠すことで生じるストレスを感じたくないという気持ちが強かったかもしれません。LGBT当事者なら感じたことがある方も多いとは思いますが、何かを隠したり、偽ったりすると日々の何気ないコミュニケーションの中でも小さな嘘をつき続けなければいけないし、結構大変なんですよね。
なので、社長や社員の方たちに自身のセクシュアリティをオープンにした上で、自身の経験談も踏まえ「LGBTとは?」というお話をさせていただき、少しでも身近な存在として、かつ正しく理解してもらえるよう努めました。今は、セクシュアリティの違いが壁と感じることはほとんどありません。
じょん:彼と出会うまではクローズドとして生きていて、以前働いていたアルバイト先では“彼氏”を“彼女”に置き換えて話をしたり、恋愛に関する質問などに曖昧なまま返答したりしてその場を穏便に回避するという感じだったのですが…今は彼に引っ張られてオープンに生きられるようになりました。自分の好きなタイプや“彼氏の話”を“彼氏の話”として会話できることは楽しいし、楽だなと思っています。
―― 仕事とプライベートの境界線はあったりする?
じょん:ありますね。恋人であっても仕事上、彼は上司に値するので敬称をつけて名前を呼ぶし、もちろん言葉遣いも敬語を使って話しています。仕事は仕事、プライベートはプライベートというようにメリハリはなくてはいけないものだと考えています。
とまっちょ:例え、プライベートでどんなにケンカをしていたとしても、一歩会社に足を踏み入れた瞬間に、何事もなかったように業務に従事するというのが僕たちのルール。会社にはプライベートを持ち込まないようにしています。一方、プライベートでは、僕はほとんど仕事の話ばかりしかしないので、じょんはそれが少し嫌だと感じているかな?
じょん:彼は仕事をしていない時間がもったいないと感じるようですが、家ではゆっくり二人の時間を楽しみたいと思うことが多いので、「今は仕事の話はしないで!」と言うことはありますね(笑)。
―― 働いている時、お互いキュンとする瞬間は?
とまっちょ:キュンとすることとは少しずれてしまうかも知れないですけど、ミーティングなどで意見をはっきりと言えるところはいいなって思います。年齢や立場、勤続年数といったものを 鑑みて発言するのではなく、自分が思ったことを素直に話せる人は中々いないんじゃないかな。
じょん:どんなに忙しい仕事であっても手を抜かずにやり切り、必ず結果を出すところ。僕たち二人が所属する部署のチャットグループで、各々の業務成果を報告することがあるのですが、彼からいい報告が入った際はニヤニヤしながら「惚れ直しました」と個人宛にメッセージを送る時もあります(笑)。
―― ツイッターで大きな反響を呼んだ、社内プロポーズについて教えて。
とまっちょ:あの婚約指輪は当初、半年記念日の旅行先にてサプライズで渡そうと思っていたもので、会社で渡すつもりは全くなかったんです。ただ、たまたま僕が留守中に指輪の入った宅配物をじょんが受け取ってしまい…。
じょん:受け取った直後に「詳細欄に“指輪”って書かれた荷物が届いているけれど、大丈夫そう?」とニヤニヤしながら、電話したのを覚えています(笑)。
とまっちょ:旅行へ行く日も近く、指輪を渡すタイミングもきっと勘づかれているだろうなと思い、彼が予期せぬところで渡したらサプライズになるだろうと考え、思いついたのが会社でした。当日は社員の方たちの協力もあり、指輪を渡す場を設けてもらいました。
とまっちょ:実は半年記念日を迎える直前にこれまでに無いぐらいの大ゲンカをして、会社に出社している時以外はずっと険悪なムードが漂っていたんです。ただ、そういったことも時間が流れるまま、自然と乗り越えられる関係を築けていたし、何より今後も一緒に同じ時間を過ごしたいと強く思うようになったので、指輪を渡しました。
じょん:あの日はちょうどプレゼンをする日で、それ以外のことを考える暇がなかったため、指輪をもらった時はびっくりし過ぎて頭の中が真っ白になりました(笑)。動画を見返してもらったら分かると思うんですけど、ひたすらニヤニヤ。体はなぜか横にゆらゆらしてました(笑)。動揺を隠しきれない感じが溢れ出ていたと思うんですけど、内心はすごく嬉しかったです。
―― 最後に、二人の未来予想図を教えて。
とまっちょ:来年、起業するために東京を離れる予定なので、まずはその準備をしっかり進めて行きたいです。もちろん、じょんを連れて。もしも事業が軌道に乗り始めたら、子どもを迎えたい。方法は色々ありますが、そこはゆっくり彼と話して僕たちなりの家族の形を見つけられたらと思ってます。
じょん:彼と付き合い初めて3ヶ月ぐらい経った時に、「あぁ、将来はずっとこの人と生きていくんだな」となんとなく頭をよぎった瞬間があったんです。仕事終わりに一緒にご飯を食べて、休日はどこかに出かけて…。子どもがほしいというお互いの気持ちが分かってから、そういう将来の話をより具体的にするようになりましたね。今は、思い描いている将来が実現するように彼をサポートできたらって思います。
とまっちょ:僕たちは普段から手を繋いで歩いていて、あまり他人の視線とかは感じたことがないし、気にしないのですが、日本はまだまだLGBTカップルが異性愛者のカップルと比べて公共の場で愛情表現をしにくい環境だなというのは過去の海外留学の経験以来、ずっと思っていて。いつかセクシュアリティに関わらず、異性愛者であれ同性愛者であれ誰もが愛の形を自由に表現できる時代が来ればいいなって思ってます。
■ プロフィール
名前:とまっちょ/年齢:26歳/誕生日:10月29日/職業:会社員/身長:170cm/体重:74kg/出身地:東京都/趣 味:アニメ鑑賞、柔道/ポジション:タチ/恋人の好きなパーツ:お尻から太もものライン
■ Twitter@and_macho
名前:じょん/年齢:21歳/誕生日:3月11日/職業:学生/身長:180cm/体重:115kg/出身地:東京都/趣味:食べること、バスケットボール/ポジション:タチ/恋人の好きなパーツ:目元、上半身
■ Twitter@_j_o_h_n_8
企画・取材/芳賀たかし
撮影/新井雄大
記事制作/newTOKYO