LGBTQIA+やジェンダーなど、国内外の短編クィアアニメーション全26作品が8月19日(金)に広島で上映!

環太平洋・アジア地域を中心に全世界のアニメーションが集う映画祭を開催し、広島の夏を世界中の多彩なアニメーションを体験できる季節にしたいという思いが込められた映画祭『ひろしまアニメーションシーズン2022』 が8月17日(水)〜21日(日)の5日間開催される。

19日の特集プログラムでは、LGBTQIA+やジェンダー、女性にフォーカスを当てた2つの短編アニメーションプログラム、国内外の短編アニメーション全26作品が上映される。
同日上映後には、上映作品をより味わうための時間として、クィア/フェミニズムの研究をする清水晶子氏、映画ライターの児玉美月氏をゲストに迎えた、トークセッションを予定。ぜひこの貴重な上映会に足を運んでみてはいかがだろうか?

【キュレーターステイトメント】
クローゼットから出てこようとしたまさにそのとき、テレビに映る同性愛嫌悪の暴力を目の当たりに再び戻っていくバイセクシュアルの少年や、気まずい食卓で断絶された母と娘の会話。生理が来ることがこの上なく悲しくて辛い経験と感じることや、同性愛・トランス嫌悪の暴力から逃れてもなお社会的孤立に襲われること。社会や言論で戦うこととは別にして、スクリーンの中でのみ語りうることがあり、紙の上で自己と向き合い戦う表現があること。それすら抑圧された社会があること。私たちはどれだけ十分に、強く、居られるでしょうか。

この度のキュレーションプログラムでは近年の作品を中心に、性的マイノリティやジェンダーの観点から、アニメーションの可能性を力強く感じさせる作品を選びました。しなやかに道を切り開く性的マイノリティや女性たちの表象は、スクリーンの中で豊かに動き、複雑で自由な生き方を謳います。人の数だけ性のあり方があり、恋愛だけが関係の全てとは言えません。社会から押し付けられる規範の中で無意識にそれに応えてしまうことへの想像的批判のモーメントや、アイロニックでユーモアを持って女性の力強さを描く作品など、他者とまなざしを共にするための共感を呼び起こす、斬新で愛おしい、ジェンダーアイデンティティとセクシュアリティ/女性のための短編アニメーションをご覧ください。(キュレーター:矢野) 

悲しき恋人たち/ヴィオレット・デルヴォワ(上映プログラムより一部) 
リアルボーイ/イレーナ・ユキッチ・ブラニッチ(上映プログラムより一部) 
エアー/クララ・フェルナンデス(上映プログラムより一部) 
ときには無人島で/エリ・ジャン・タチ(上映プログラムより一部) 

■第1回ひろしま国際平和文化祭/ひろしまアニメーションシーズン2022[特集プログラム]
開催日|2022年8月19日(金)12:10〜17:50
場 所|JMSアステールプラザ
※本キュレーションプログラムの詳細や最新情報はTwitterにてご確認ください。
https://animation.hiroshimafest.org/tickets/
Twitter@AnimationQueer

記事制作/newTOKYO