陰性なら、結果告知はその日のうちに。HIV・梅毒即日検査を匿名・無料で受けられる、多摩地域検査・相談室は知ってる?

東京都の多摩のHIV検査

ーーHIV・梅毒即日検査というと、病院やクリニックなどで受けられる自由診療のイメージを持つ人もいるかもしれないけど、東京都保健医療局管轄の検査・相談室で、匿名・無料で受けられることは知ってた?

そのうちの一つ、多摩地域検査・相談室では、毎週土日(12月29日〜1月3日及び祝日除く)にHIV・梅毒即日検査を行っている。新宿駅から最寄りの立川駅までは約25分と、アクセスの良さも嬉しいポイント。

今回、そんな多摩地域検査・相談室でHIV・梅毒即日検査の擬似体験をしてもらったのは、しょうたくん(写真下)、まぬくん(写真中央)、たかくん(写真上)の3人。検査の流れとともに「即日検査って、ほんとに正しい結果が出るの?」「そもそも何で無料で受けられるの?」など、素朴な疑問も医師と一緒に解消していく。

ーーうん。やっぱり、定期的な検査って大切だ。

多摩地域のHIV検査の流れ

ーーHIV・梅毒即日検査ってこんな感じ。ね、シンプルでしょ?

 東京都立川福祉保健庁舎内2階にて毎週土曜・日曜に設営される多摩地域検査・相談室。医師と医療スタッフ数名の体制でHIV・梅毒即日検査を行っている。シリアスな検査内容だけに緊張するかもしれないけれど、スタッフの皆さんが丁寧で親しみやすい対応だからリラックスして受けられるはず。

それじゃ、検査の流れを説明していこう。

多摩地域のHIV検査の予約

●無料・匿名の電話予約・検査申込書記入
検査は完全予約制で、電話受付のみ。口頭で検査日とパスワードが割り当てられるから、忘れずに控えておこう。当日、取得したパスワードを案内で伝えて整理番号カードを受け取ったら、受付へ。

検査申し込み書への記入を終えたら、採血スピッツと検査に必要な書類が入ったファイルを受け取ろう。採血までは待ち合い席で待機。

多摩地域のHIV検査の採血

●採血
採血ブースに入るなや否や「はい、採血しますね〜」といきなり採血が始まる…なんてことはないから安心して。担当してくれる看護師は採血の説明や、新品の採血キットを目の前で開封することを徹底してくれている。採血量は約7cc(小さじ1杯とほんの少し)。

そのほか分からないことがあったら遠慮せずに質問して、不安を和らげてから採血に望もう。

多摩地域のHIV検査のガイダンス

●アンケート記入・ガイダンス
採血を終えたら別室へ移動し、検査結果が告知されるまで40分〜1時間ほど待機。その間、HIV検査に関するアンケートに回答しよう。HIV検査をより良いものにしていくための貴重な意見なので、ぜひ協力を。

また医療スタッフがマンツーマンでついてくれる時間も設けられており、資料を用いてHIVに関する情報を共有してくれる。HIVのことはもちろん、最近よく聞くPrEPのことなど、なんでも聞いてくれてOK。スタッフとの距離が近く親しみやすい雰囲気なのも、多摩地域検査・相談室の大きな特徴だ。

多摩地域のHIV検査の結果告知

●結果告知
通常検査では結果告知を受けるまでに1〜2週間の時間を要することがあるけど、即日検査では陰性であれば当日に告知を受けることができる。HIV検査で判定保留(結果が判定できない)の場合は1週間後に、結果告知を受けることになる。

その上で陽性の結果が出た場合は、医療機関の紹介をはじめアフターケアをしっかりしてくれるから、必ず受診してほしい。一人で抱え込まずに周りの人たちのサポートを受けながら、HIV感染症の治療を始めていこう。検査の所要時間はおよそ1時間〜1時間30分。

多摩地域の即日のHIV検査
撮影日に検査を担当していた五十嵐先生(右)。結果告知およびカウンセリングは、先生と医療スタッフの2名体制。

ーーなぜ即日? なぜ無料? 先生、検査のアレコレ教えてください!

ここまで充実した検査を受けられると疑問に思うことがある。なぜ検査が無料なのか、なぜ検査結果の告知に1〜2週間要する場合があるのに、ここでは即日で分かるのか。そんな「なぜ?」を検査方法も含めて、先生にアレコレ教えてもおう。

多摩地域のHIV即日検査の結果

五十嵐先生:新宿東口検査・相談室で行われている検査は通常検査で、多摩地域検査・相談室で行われている検査は即日検査で、抗原抗体同時検査です。

即日検査では似たような抗原・抗体に反応して偽陽性が出る場合がありますが、逆を言えば“陽性者を見落とさない”ということでもあるんです。

多摩地域のHIV即日検査の結果告知

ーーなるほど。即日検査と聞くと簡易的と思ってしまいがちだけど、むしろ検査感度を上げているんですね。

五十嵐先生:はい。それに判定保留となった場合は、即日検査で採血した血液を確認検査へ回した上で1週間後に、検査結果の告知を行っています。

ただし即日検査を受ける際は必ず、感染が疑われる機会から90日以上経過してからお越しください。そうしないと陽性にも関わらず陰性が出てしまう、偽陰性と告知される可能性があります。ちなみに検査前の行動を制限することはなく、飲酒も激しい運動も問題ありません。

多摩地域のHIV即日検査の質問

五十嵐先生:もしHIVウイルスに感染したまま気づかずにAIDSを発症をしてしまうと、高額な治療費であるだけに健康保険等で自己負担額が軽減されたとしても、毎月の支出額に影響が出る可能性が大いにあります。

社会全体の感染拡大を防ぐ意味でも、国の方針として誰もが平等に検査を受けられる機会が設けられているんです。なので、無料だからといって病院やクリニックと比べて精度が劣っていたり、衛生管理がなされていないということはありません。

ゲイフレンドリーな多摩地域のHIV即日検査

ーーHIV・梅毒即日検査の擬似体験をしてみて、どうだった?

しょうた:21歳から定期的に検査を受けてるんですけど、ここに来るのは初めてでした。いち早く健康状態を知りたい人にはおすすめしたいし、スタッフの皆さんが優しいからガイダンスでも聞きたいことをたくさん聞けました!

まぬ:正直、セックスをする機会が多いので、新宿から電車で約25分の場所で即日検査を受けられるのは嬉しいです。陰性だったら検査を1回で完結させられるのも、定期的な検査を習慣づけやすいと思いました◎

たか:「家族に知られたら…」「どれぐらいお金が必要なんだろう」みたいな心配が先行してHIV検査のことをよく分かっていなかったので、今回匿名・無料で受けられる場所があることを知れてよかったです!

ゲイフレンドリーなHIV即日検査

ーーHIV感染症は早期発見できれば、生活にほぼ支障をきたすことはなく生きていける。もちろん、抗HIV薬を服用し続けることが条件になるわけだけど、HIVウイルスを限界検出以下の数値に抑えられている状態「U=U(Undetectable=Untransmittableの略称)」であれば、セックスを通じてHIVウイルスを相手に感染させることはない。

HIVウイルスに感染しているか否か、分かる方法は検査だけ。「感染する確率は低いって聞いたし」「感染してる事実を知るのが怖い」そういった気持ちになるのも分からなくはない。でも、感染していて数年後、今のような生活を送れなくなってしまったら…そう考えたときの方が不安にならない?

自分、そして大切な人のためにも、東京都多摩地域検査・相談室で自身のHIVステータスを確かめて欲しい。

ーーなお、3人が検査を疑似体験した様子は動画でも公開中。特に初めて検査を受けようと思っている人は、より検査のイメージが湧きやすくなる内容になっているはずだから、是非チェックしてみて。

東京都多摩地域検査・相談室(HIV&梅毒検査)
>>>電話予約のみの受付:050-3801-5309(東京都HIV等検査予約センター)
(受付時間:12月29日〜1月3日を除く、午前10時から午後8時まで(土日祝も受付) )
※予約は検査日の2週前の月曜日から開始します。

■各種相談窓口・その他のHIV検査所サイト
>>>東京都HIV検査情報Web
>>>HIVマップ
>>>HIV検査・相談マップ

取材協力/東京都、多摩地域検査・相談室、ぷれいす東京
モデル/しょうた、まぬ、たか
写真/新井雄大 動画/BEBI デザイン/鈴木美結 取材・編集/芳賀たかし 
記事制作/newTOKYO
提供/東京都・東京都福祉保健局

※アメリカ疾病予防管理センターが推奨する検査の受診頻度は、●不特定多数の人と頻繁にセックスをする場合は3ヶ月に一度、●決まったパートナー1人のみとしかセックスをしない場合は1年に一度、●どちらともいえない頻度・人数であればは6ヶ月に一度としています ※受診者の来場状況により、検査の流れが変更になる場合があります