虹色のトラックが日本全国を駆け巡る#虹トラ岡山プロジェクトが発進! ビジュアルデザインに込められた想いとは?

中国地方初となるプライドパレードの開催を祝し、虹色のトラックが日本全国を駆け巡る「#虹トラ岡山」プロジェクトが9月1日(水)より発進。
トラックのビジュアルデザインは、岡山県出身の書道家・Maaya Wakasugi氏が手がけた。

誰もが生きやすい社会の実現を目指した岡山県で初めてのプライドパレード『ももたろう岡山 虹の祭典2021(愛称:ももにじ)』が11月28日(日)に開催される。
今回そのパレードの開催を祝し、8色の虹をモチーフにしたラッピングトラック「虹トラ岡山」を地元の運送会社・株式会社岡田商運の全面協力により制作。向こう5年間、日本全国に多様性の大切さを発信していくプロジェクトがスタートした。

トラックのビジュアルデザインは、NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』の題字でも知られる、岡山県玉野市出身の書道家・Maaya Wakasugi氏が担当。8色のレインボーへの想いを込めて揮毫した作品を原画とし、「ひとりじゃないよ」「We are all with you」というメッセージと共に施されている。

Maaya Wakasugi氏は、1978年のサンフランシスコのプライドパレードで初めて採用されたギルバート・ベイカー氏の8色のレインボーフラッグに敬意を込めた理由として、「岡山初のパレード開催ということもあり初代のフラッグに想いを重ねたかった」と語り、プロジェクトへの熱い胸の内をこう明かしてくれた。

ーー8色の虹色を復活することで、今当たり前にある6色のプライドの原点を振り返る意味でも貴重な機会になれば良いなと思いました。私は学生時代の頃から何度もこの虹色のプライドに励まされてきました。日本はまだまだ同性結婚も叶いませんし、なかなかセクシュアルマイノリティに対して厳しい現状があります。LGBTQ+の可視化も含め、この希望の虹色のトラックをベイカーさんが見たら喜んでくださると微笑みながら、制作しました。

8色のレインボーへの想いを込めて、8本の筆を束ねて一筆書きで揮毫した原画

また今回、制作するに当たって悩んだこともありました。現在2021年、プライドフラッグも進化して、LGBTQ+コミニュティを象徴する6色のレインボーフラッグ以外にも、たくさんのフラッグが考案されています。例えば、トランスジェンダーのフラッグ、パンセクシュアルのフラッグ、ノンバイナリーフラッグ、プログレスプライドフラッグなど…いろいろなバリエーションが存在しています。

私自身はゲイの当事者で、どのフラッグが一番、インクルーシブ(包摂的)なコミニュティになるために相応しいフラッグなのか、正直悩みました。全ての人々に包摂的、かつ公平。とっても難しいことです。私は普段フランスに住んでいますが、アメリカに住んでいる友人や、日本にいる友人、岡山に住んでいる友人など。様々な意見も聞いてみました。プライドフラッグに対する目線も見方も十人十色でした。

結論から言うと、第一回目の岡山のパレードなので、私自身、初めに浮かんだインスピレーションのそのままを乗せることにしましたが、ただ私の一方通行的な想いだけにはしたくなかったので、トラックのリアドアに描かれているピンク色の桃のイラストは……実は中身をカットしてみると様々な色味がある!というストーリー仕立てとして考え、こっそりメッセージを込めてみました。

インクルーシブな意味合いを大切にしたい。個人の個性と尊厳を大事にしていこうという姿勢を、オリジナルのレインボーフラッグが初めて掲げられた1978年に立ち戻ることは、初心にかえること。最初の行動があるからこそ今がある。その勇気を讃えたい。それを感じてもらえる機会になることを願ってやみません。

ーー日本全国津々浦々を駆け巡って多様性を発信していく「虹トラ」。
これを見た当事者は勇気づけられ、初めて見る人はLGBTQ+の可視化に繋がり、一人でもおおくのアライが増えるきっかけになるプロジェクトだろう。
ぜひ、見かけた際には、#虹トラ岡山 #ももにじ岡山 #momoniji #LGBTQ+などのハッシュタグをつけてSNSもレインボーに染めていきましょう。

◆ ももたろう岡山 虹の祭典2021
開催日/2021年11月28日(日)13:00〜15:00予定
※日程が当初より変更となっております。ご注意ください。
場所/石山公園(岡山県岡山市北区)
Twitter@2020Okayama

記事協力/「ももたろう岡山 虹の祭典」実行委員会、Maaya Wakasugi
記事制作/newTOKYO