エロスでありアートである。ちょっと刺激的な日本カルチャー「劇場版 男縄悦」が歌舞伎町で開催!

おおお!!!っと思わず目を射る田亀源五郎氏の大胆な緊縛構図のイラスト。屈強な肉体に食い込む縄、悦楽に歪む表情。責め縄に魅せられた男たちを激縛する、 奈加あきら氏が魅せる責め縄世界を堪能する、大人のための緊縛イベントが12月6日(日)に新宿ニューアートで開催される。官能的でドラマティックな日本のアートをぜひこの機会に。
※コロナ拡大感染予防のため、イベント開催が中止となりました。

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幼い頃お小遣いを握りしめ、商店街の片隅にある駄菓子屋さんで買ったリリヤーン(手芸品の紐ね)。バッカルコーン全開のクリオネみたいな形状の筒の突起に糸を巻き付け、付属の棒で糸を絡めていくと徐々に姿を現す美しい紐。バリエーションが少ないから、そのうち人差し指にひっかけて手編みをすることも覚えていく。スパイラルに組みあがっていく紐もまた不思議な魅力を持っている。目的なんてない、ただ編むことが楽しかったのです。

世界中が光と夢に包まれるクリスマス。箱から出したツリーを組み立ててオーナメントを飾り終えると、枝から枝へと電飾とキラキラしたモールを巻き付けていく。バランスを考えて、いかに美しく巻き付けられるかを一生懸命、考える。そして、カラフルな包装紙に隠されたプレゼントに結ばれたリボンをほどくときのトキメキ。

そう…人というのは何かを縛ったり結んだりほどいたりすることに本能的な快楽を得る生き物なのです。なのにいつしか、日常の喧騒に忙殺されてその楽しさを見失っているのです。

今回ご紹介するのは、縄師・奈加あきら氏(セクシーパパ♥)が魅せる緊縛のステージ! クモの巣に囚われた蝶のように、身も心も奪われてしまう屈強な男の妖しい恍惚が闇に浮かび、飛び散る汗がステージの床を濡らします。

観客の欲望を一身に浴びるのは、世界的に活躍するゲイポルノスターのYoshi Kawasaki氏(なんでも入っちゃう名器)など、選りすぐりのプロフェッショナルな男たち。プロデュースをする奈加あきら氏は、「男が男を縛る男縄は劇場では初となりますので、多くの皆様に観て頂きたいと思います!」とコメント。

そういえば、緊縛っていつからあるのか、その歴史が気になりますよね。手錠がなかった江戸時代、囚人を傷つけず安全に拘束するために考案された補縄術が基になっているんだって。しかも、身分や性別、年齢によって結び方や通し方が異なり、茶道や華道のように美麗に魅せるために技術が発展していったのだとか。でもねえ、自分はもしかしたらもっと昔からあったんじゃないかと推測しているのです。

それは縄文時代。ツボやハニワ(遮光器土偶)に複雑に絡みついた縄模様の美麗さって、現代の緊縛の美学に通じるものがあるでしょ。そんな推測をすると、土器だけにドキドキしちゃうよね(オヤジギャグ)。

田亀源五郎氏のフライヤーのビジュアルにドキッとしちゃったそこのあなた。どんなステージを体感できるかは、ぜひその目で確かめてください!!

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■ 奈加あきらプロデュース:劇場版 男縄悦
2020年12月6日(日)@新宿ニューアート
※コロナ感染拡大予防のため、開催延期となりました。
出演/縄太郎、ガテン、Yoshi Kawasaki(ゲイポルノスター)、園長、奈加あきら(縄師)

記事制作/みさおはるき(newTOKYO)