
5月9日(金)公開映画『クィア/QUEER 』。原作はビート・ジェネレーションを代表する作家ウィリアム・S・バロウズが、その謎多き人生の核となる魂を赤裸々に綴り、一度は出版を封印した自伝的小説「QUEER」だ。映画化にあたり監督を務めたのは『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ。本作では、あまりに一途に、大切な人と愛を分かち合いたいと切望する男の物語を描いている。
アメリカ人駐在員のウィリアム・リーを演じるのは、『007 シリーズ』のダニエル・クレイグ。ユージーンには、映画ファンの間で今年最高の“発見”との呼び声も高いドリュー・スターキーだ。

ーー愛を見つけて手にした、途方もない孤独
1950 年代、メキシコシティ。アメリカ人駐在員のウィリアム・リーは、小さなアメリカ人コミュニテ ィの中で、退屈と倦怠を酒や薬でごまかす日々を送っていた。 ある日、繁華街の夜道で闘鶏を眺めていたリーは、通りすがりの青年と目が合い、そのノーブルな美しさに呆然と立ち尽くす。
我に返り行きつけのダイナーへ行くと、青年が奥のテーブルに座っていた。彼が微笑みかけてくれたと舞 い上がり、おどけて挨拶すると、視線をそらされてしまう。

別の日、何気なさを装って、しかし内心は少年のように緊張したリーが、青年に声をかけたのをきっかけに、酒を飲んだり映画を観たりと“ツルむ”ようになる二人。
泥酔して人前でユージーンに、「言葉なしで君に触れたい」と懇願したリーが手に入れたのは、途方もない孤独だった。 それでも、愛する人と「直感で心を通じ合わせる」ことを諦めきれないリーは、それを叶える奇跡的な体験ができるという南米への旅に、ユージーンを誘い出すが……。
ーーなりふり構わず究極の愛を探し求める姿が、あまりに無様で崇高で、どこまでも愛おしくなる恋の物語となっている。
◆『クィア/QUEER』 5月9日(金) 新宿ピカデリー 他 全国ロードショー
配給:ギャガ
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記事制作/newTOKYO