
人と社会のために問いを探究するリサーチとプランニングのQO株式会社が、プライド月間に合わせて「性の多様性」をテーマとした大規模調査の結果を公開中。
本調査は社会全体の関心が相対的に高まる時期だからこそ、改めて「性の多様性」の実態を客観的に捉え、社会における建設的な対話を促すことを目的として実施されたものだ。

ーー全12分類で見る性の多様性。「性的マイノリティ層」は全体の6.7%、推計人口は約546万人
性の多様性について全体像を把握するため、法律上の性(出生時の性)・性自認(こころの性)・性的指向(好きになる性)の3つの回答を組み合わせた12分類で構成比を調査。
その結果、法律上の性と性自認が一致しており性指向が異性であるいわゆる「性的マジョリティ層」にあてはまらない「性的マイノリティ層」は全体の6.7%で、推計人口は全国15歳-69歳のうち約546万人となった。

また「性的マイノリティ層」の内訳を見ると、同性愛者(女性1.3%、男性1.0%)や両性愛者(女性1.0%、男性0.7%)、全性愛者(女性0.6%、男性0.2%)、無性愛者(女性0.9%、男性0.2%)、トランスジェンダー(女性0.2%、男性0.2%)、ノンバイナリー(女性0.3%、男性0.1%)と、各カテゴリのいずれかが突出するわけではなく分散する結果となり、性的マイノリティ層の中でも多様である実態が明らかとなった。

ーー性的マイノリティ当事者が「日常生活で不便に感じる場面」「日常生活であるあると感じること」
性的マイノリティ当事者が「日常生活で不便に感じる場面」については、恋愛・人間関係・文化・社会制度と広範囲に渡った。
「法律婚や家族制度に関する不自由さ」や「差別的・偏見的な発言」、「共感できるサービスの少なさ」、「公的書類に関する手続き」といった回答をした当事者が、7割弱いることが分かった。

また、当事者が「日常生活であるあると感じること」については、「異性愛前提の話題に無言でやり過ごすことが多い(26%)」「好きな人の性別の説明をするのが面倒/複雑(20%)」「「最近そういう人多いよね」と言われモヤモヤする(18%)」が上位3つに上がった。
今回の調査では社会に根強く残る異性愛や性別を前提とした規範や制度による不具合が明らかに。QO株式会社は今回の調査結果について、定量的・客観的なデータに加えて、性的マイノリティ一人ひとりにフォーカスし、実際のエピソードや生の声を集めた調査レポートを継続的に公開していく予定だ。

◆Queer’s Voice Report 声と数字が語るLGBTQのリアル
https://www.q4one.co.jp/news/20250606.html
割付方法 :性的マイノリティは全員を対象に1つの割付として5,032ssを回収。 比較用の性的マジョリティは性年代別に各セル100ssを均等回収。
調査方法 :インターネットリサーチ
調査期間 :2025年5月23日(金)~27(火)
調査企画 :QO株式会社
調査委託先:株式会社マクロミル
調査内容 :セクシュアリティ(法律性// 性自認/性的志向/性表現)の実態、セクシュアリティを悩みはじめた/自覚した/受け入れたそれぞれの時期、カミングアウトの有無、時期、表明相手、理由やきっかけ、性的マイノリティが不便/不安に感じること性的マイノリティそれぞれの実エピソード
記事制作/newTOKYO