“好き”と言えなかったあの頃へ。J-POPが繋いだふたりの青春映画『君と僕の5分』6月5日公開!

時代を彩る日本カルチャーと共に描かれる、ひとつの青春のかたち。韓国映画『君と僕の5分』(原題:너와 나의 5분)が、6月5日(金)より新宿武蔵野館、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で順次公開される。

本作の舞台は2001年、韓国・大邱。当時はまだ日本の音楽やカルチャーがタブー視されていた時代だ。転校生のギョンファンは、日本のJ-POPやアニメが好きという理由で周囲から距離を置かれていたが、隣の席の学級委員ジェミンも同じ趣味を持っていることを知る。イヤフォンを分け合い音楽を聴く時間や、放課後の寄り道を重ねるなかで、ふたりの距離は少しずつ近づいていく。

しかし、ギョンファンがある秘密を打ち明けたことをきっかけに、関係は思わぬかたちで揺れ動く。言葉にできない感情と、当時の社会の空気。そのあいだで揺れるふたりの時間が、本作の中心にある。

監督は、本作が長編デビューとなるオム・ハヌル。自身の10代の体験をもとに脚本を書き始め、完成までに14年を費やしたという。日本の音楽や漫画といったカルチャーを通してつながる少年たちの姿は、時代や国を越えて共感を呼ぶものになっている。

いわゆる大きな事件が起こる物語ではない。けれど、誰にも言えなかった気持ちや、ほんのわずかな距離の変化、交わりきらない視線など、そうした細部の積み重ねが、観る者に静かに残る。

本作は、いわゆる“ボーイ・ミーツ・ボーイ”の文脈に連なる作品でもある。特別な出来事ではなく、日常の中で生まれる感情として描かれることで、その関係性はよりリアルに立ち上がってくる。

当時は「好き」と言うことすら難しかった時代。だからこそ、音楽や時間を共有することが、ふたりにとっての特別なコミュニケーションだったのかもしれない。

『君と僕の5分』は、誰かと過ごした何気ない時間が、あとから意味を持つことを思い出させてくれる一本だ。あの頃の空気と共に、言葉にならなかった感情をそっとすくい上げるような作品になっている。


映画/君と僕の5分
2026年6月5日(金)新宿武蔵野館、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
https://www.youandme5minutes.com

配給・素材提供/SPOTTED PRODUCTIONS
© 2025, GOZIP STUDIO & AMOROSO FILM, All rights reserve
記事制作/newTOKYO

不妊手術訴訟が問う「身体の決定権」 原告棄却も「一歩前進」とされた理由

不妊手術に配偶者の同意などを求める現行制度をめぐり、20〜30代の女性5人が「自らの意思で手術を受ける権利」を求めた訴訟で、東京地裁は請求を棄却した。 一方で判決は、制度の要件について「合理性に乏しい」と言及。さらに「避妊の自由」が憲法上保障されると明示し、制度見直しの必要性にも踏み込んだ。 制限される「産まない選択」 現在の制度では、不妊手術は原則として自由に受けられず、生命の危険や出産経験など… もっと読む »

続きを読む >