ひとつの夢をふたりで叶えるカップルのカタチ。
歌舞伎町で〆パフェが食べられる至福の「眠らないカフェ」
新宿・歌舞伎町に6月26日に誕生したカフェが大きな反響を呼んでいる。夜中に使えるカフェがあったら良いなという思いから、パティシエの和志さんとパートナーの玄太さんがクラウドファンディングで資金を調達し、念願の「RoytoSilo(ロイトシロ)」をオープンさせた。
ふたりが出会ったのは今からおよそ3年前。イベントで知り合ったのをきっかけに惹かれ合い、まもなく同棲が始まった。
それから、お互いの趣味・嗜好を共有しながら暮らしていく中で、パートナーとして将来を見据えるようになったふたりは、人生における共通の目標や夢を持つようになったという。
そして、パリでも修行を積んできたパティシエの和志さんと、カフェやバーでの接客業に携わってきた玄太さんは、たくさんの人との出会いや繋がりをもたらしてくれたこの思入れのある街・歌舞伎町で、「みんなが集まり笑顔になれる場所」をつくりたいと、独立に至った。
「RoytoSilo」のグランドパフェは3種類。そして季節によって変わるパフェが1種類だ。
和志さんの自信作はホワイトチョコ&ミントの「SILO」パフェ。真っ白なパフェを作りたいという発想から、ミントを煮出した牛乳で作ったアイスに、ホワイトチョコチップを塗り込んだ自家製のホワイトチョコミントアイスがアクセント。しっとり濃厚でありながら、〆パフェにはすっきりした後味がクセになる。
キャラメルバナナとオレンジのパフェ「ROY」は甘いのが苦手な人でも食べられる大人ビター系。ピスタチオとイチゴの「TANGO」は、インスタ映えする可愛いフォルムに、あまずっぱい酸味のハーモニーが堪能できる。
オープンしてからまだ2ヶ月。メインが3種類だけなのに、その広がりは多種多様なようだ。
「お店に通ってくださるお客さんの好みが一通り3種類食べてから、次第に別れていくのが面白いと思っています。なんかそういうそれぞれの個性って可愛いなって思いますね」
「客層も様々なんですよ。セクシュアリティ関係ない感じの雰囲気があって、この小さいなお店にいろんな人が集まっている感じが良いですね。男性一人も多くなりました。そして、お代わりする人も実は多いんです!お代わりいっぱいしてください!」
「RoytoSilo」の店名は、実在した同性のペンギンカップルを描いた絵本「タンタンタンゴはパパふたり」にも出てくる「ロイ」と「シロ」が由来。
二羽のペンギンが子供を育て家族を紡いでいく姿から、ふたりもそんな風にお店を盛り上げ、たくさんの思い出をつくっていきたいと話してくれた。
そして、結婚というカタチではないけれど、カップルでひとつの夢を描くモデルケースとして、誰かの力になれたら嬉しいとふたりはいう。
「今日本でも同性婚実現に向けた運動が行われていて、僕たちも直接具体的になにか動けるわけではないけれど、自分たちがゲイであることをオープンにしながらこのお店をやっていくことで、自分たちのやり方で応援できたら嬉しいと思っていますし、発信していくことで社会に変化が生まれたらなって。それに将来、同性婚が実現したら、誰よりも派手な式を挙げたいですし!」
2匹のペンギンがモチーフのお店は常にお客さんが途絶えない。歌舞伎町という場所で味わえる夜のパフェの優しい味だけではなく、ふたりのほっこりな姿にも癒される空間。
ぜひ、歌舞伎町の新しいスポットで〆パフェを味わってみてください!
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LGBT FRIENDLY SPOT 016
RoytoSilo(ロイトシロ)
〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町2-41-3 レオ寿ビル3F E
TEL : 050-3579-8013
営業時間 :水曜木曜 20:00~25:00(LO24時)、金曜土曜 20:00~26:00(LO25時)
定休日 : 毎週月曜日、火曜日
※店内禁煙。終電までは混み合う場合があります。25時過ぎからは比較的スムーズにご案内が可能。
https://roytosilo.storeinfo.jp
Twitter@roytosilo
写真の人 / 和志さん & 玄太さん
撮影 / 新井雄大
取材 / 村上ひろし(newTOKYO)