部署異動により英会話能力の向上を余儀なくされた30代スーツリーマンのゲイ、ジョー。「英語への苦手意識を無くす」という目標を掲げ、アメリカへの留学経験があるドラァグクイーンのニュー子を頼ったものの、教えてくれるのは全く使う機会が無い英文ばかり!
さらにはインバウンド需要を見据えた友人でゲイバーのママであるツバサも加わり、月に一回の英会話教室は、たちまち井戸端会議状態に…。
第1回目は“ATM”をキーワードに、生きた英語?を学んでいこう!
急に異動って言われても、その日から英語がペラペラ話せるわけないだろって話じゃないか? はぁ〜、泣けてくるよ…(長年、可愛がっていた後輩とも離ればなれになっちゃったし)。
アンタ、後輩にセクハラでもしたんじゃないでしょうね? それはそうと、アタシもインバウンドのお客サマを見込んで、お口を英語に慣らしておこうと思って。ほら、不貞腐れてないでさっさとニュー子さんのところ行くわよ〜。
あら、いらっしゃい。二人ともよく来たわね。英語を習いたいだなんて言うから、何事かと思ったけどそういうコトだったのね〜。ジョーも災難ね。二人ともあんまり堅苦しいのは苦手だろうから、手始めに…こんなのはビジネスシーンで使うかしら? 挿し絵も描いてみたんだけれども…。
【今月の一生に一度も使わない例文】
You can’t withdraw money here. This is where people enjoy ATM.
…真っ昼間にこんなシーンに出くわすことないだろ! で、でも「enjoy ATM」っていうのはどーゆう意味なんだ? 直訳するとATMコーナーで楽しんでいるってことだよな?
まぁ、楽しんでいることに間違いはないんだけど。ここでは「ATM=Ass To Mouse=アナル◯ァックしたアレを舐める」というスラングとして使っていて、全体を翻訳すると「ここでお金を引き出すことはできません。ここはアナル◯ァックしたアレを舐めて楽しむ場所です」という意味になるわ。
ますます使う機会が無い…。ニュー子さん、もっと役立つ英会話を教えてくれよぉ〜!(不覚にもニュー子さんが描いた挿絵に、反応してしまったけど…)。
あら、いいじゃない。後々、グローバルに働く立派なゲイリーマンになったら、役立つ時が来るかもしれないわよ。これから月一回、ゆる〜く頑張りましょう♡
■プロフィール
ジョー(T179 W85 35yo)
ゲイの鑑と言わんばかりな褐色肌の短髪黒髪ヒゲリーマン。本格的に英語必須なポジションに異動が決まり、本腰に。やめては入会を繰り返していた英会話教室に再び通い始め、ニュー子からもGAY会話を通して英語を学び始めることに。平日はスーツ勤務、休日は万年タンクトップ。
ツバサ(T170 W55 28yo)
新宿二丁目でゲイバーを営むやり手のママ。一見、物腰が柔らかそうな色白今風ノンケだがその実、常連には少々アタリがキツい。元々、大学では英語を専攻。外国人の来店者も見据えて更なる英語力向上を目指し、ジョーとともにニュー子から生きた英語を学ぶことに。
ニュートーキョーコ・トーキョー(通称:ニュー子)(T195 Wヒミツ♡)
学生時代、LGBTQ+への理解が進むカリフォルニア州に留学経験あり。帰国後にドラァグクイーンとして活動をスタート。性別や年齢、国籍などを問わず誰に対しても大らかで、来るもの拒まず、去るもの追わずなスタンス。年齢不詳で素顔も謎だが、普段は英語講師をしているというウワサも…。
イラスト/松本ゆうす
英文監修/Honoka Yamasaki
編集/芳賀たかし
記事制作/newTOKYO