
新宿二丁目にあるコミュニティセンターaktaを運営する「特定非営利活動法人akta」が、2026年1月1日より、HIVの最新予防戦略「コンビネーション予防」をテーマにした新キャンペーン『my choice, my safer セーファーセックスの選択肢は、ひとつじゃない。』 をスタートさせた。
今回のキャンペーンの軸となるのは、YouTubeで公開されるショートドラマ。 予防について「正しい知識を伝える」だけでなく、実際に人々がどのように選び、どのように日常の中で実践しているのかを、リアリティのあるストーリーとして可視化する試みだ。

■「組み合わせて選ぶ」HIV予防という考え方
キャンペーンで伝えられているのが、コンビネーション予防(Combination Prevention)という考え方。これは、ひとつの方法に頼るのではなく、状況やライフスタイルに合わせて複数の予防法を組み合わせることで、より高い予防効果を目指す包括的なHIV予防戦略のことだ。
今回、aktaが提示している主な選択肢は次の3つ。
⚫︎コンドーム:HIVだけでなく、梅毒など他の性感染症(STI)も防げる、もっとも基本的で身近な予防方法。
⚫︎PrEP(プレップ):HIV陰性の人があらかじめ抗HIV薬を服用することで、感染を未然に防ぐ予防法。
⚫︎U=U(ユー・イコール・ユー): HIV陽性者が治療を継続し、ウイルス量が検出限界未満であれば、性交渉で他者に感染しないという科学的事実。
これらを「正解・不正解」で分けるのではなく、個人の状況に合わせて選べる環境をつくることが、日本でHIV流行を終結させるための重要な鍵になると、aktaは伝えている。

■なぜ今、予防を“可視化”するのか?
UNAIDS(国連合同エイズ計画)は、2030年までにエイズ流行を終結させる目標として「95-95-95」を掲げている。しかし日本では、診断率が89%(2022年時点)にとどまっており、目標には届いていない。「95-95-95」とは、HIV陽性者の95%が診断され、その95%が治療を受け、さらにその95%がウイルスを抑えられた状態で生活できる社会を目指す目標だ。
さらに、2024年の国内新規HIV感染者報告数は662件と増加傾向にあり、診断時点ですでにエイズを発症している「いきなりエイズ」の割合が3割超(332件)という状況も続いている。 エイズは、日本において決して「過去の問題」ではないのが現実だ。

■3つのエピソードで描かれる「選択」
ドラマは、異なる予防法を選ぶ人々の日常を、3つのエピソードで描いていく。
⚫︎コンドームを使う選択。
はじめての出会いの中で、誰でもすぐに始められる予防としての安心感や普遍的な価値を描く。
⚫︎PrEPを習慣にする選択。
服薬と定期検査を生活の一部に取り入れ、自分自身の意思でセクシュアルヘルスを管理する姿が映し出される。
⚫︎U=Uを日常にする選択。
治療を継続することで「感染が起こらない状態」を保ち、パートナーと穏やかな日常を重ねていく関係性が描かれる。
当事者のリアルが物語に息づく出演者には、コミュニティで支持を集めるモデルやクリエイターに加え、実際の当事者も名を連ねている。9monstersの動画コンテンツなどで人気の矢口しょう、TERU、モデルのRYUSEIのほか、HIVとともに生きる奥井裕斗と、そのパートナーである松本直也が出演。
フィクションの中に当事者のリアルな声や空気感を織り込むことで、「知識としての予防」ではなく、「自分ごととしての選択」を感じられる作品に仕上がっている。

セーファーセックスに、ひとつの正解はない。だからこそ、自分に合った選択肢を知り、考え、選べることが大切なのだと、このドラマは静かに問いかけている。
予防は義務でもルールでもなく、自分の体と人生を大切にするための選択肢のひとつ。
「my choice, my safer」という言葉が示すように、誰かに合わせるのではなく、自分に合った方法を知り、選び、続けていくことが、これからのセーファーセックスにつながっていく。 このドラマが、そのための最初のきっかけとして、多くの人のもとに届くことを期待したい。ぜひ、チェックを!
■コンビネーション予防キャンペーン/my choice, my safer セーファーセックスの選択肢は、ひとつじゃない。
YouTube ドラマ配信、全国のコミュニティセンター・NGO 等でのポスター・パンフレット・キャンペーンコンドーム配布、akta でのパネル展・トークイベントなどを予定
https://akta.jp/choice
素材提供/特定⾮営利活動法⼈akta
記事制作/newTOKYO









