
「日常診療に活かすLGBTQ+とHIVの基礎知識」入門動画
LGBTQ+の人々が安心して医療を受けられる環境づくりを目指し、医療者・支援者向けの学習動画シリーズ「日常診療・支援に活かすLGBTQ+とHIVの基礎知識」を認定NPO法人ぷれいす東京がリリース。
動画は、医療の基礎知識から、医療現場で起きている課題、当事者の声、法律や人権の視点までを幅広く取り上げた全10本(1本20〜25分程度)のプログラム。臨床医を中心に、心理士、作業療法士、弁護士、そしてLGBTQ+当事者・HIV陽性者も出演し、それぞれの立場から分かりやすく解説。また、問診票の対応や、同性パートナーの面会など、一般の医療機関で対応できる具体的な改善策を事例を交えるなど、「現場で出来ること」を多角的な視点からレクチャーしてくれる。

医療現場に残る偏見 LGBTQ+当事者の受診を阻む課題
病院などの医療機関は、本来、誰もが安心してアクセスできる場所である。しかし、日本の医療従事者の多くが、患者対応の際に「シスジェンダー(出生時に割り当てられた性別と自身の性自認が一致している)」かつ「異性愛者」であることを前提としているのが現状だ。この背景から、LGBTQ+当事者が医療の場でさまざまな困難に直面していると言う。
性自認や性的指向を本人の了承なく明かされる「アウティング」を恐れ、受診を控えるケース。問診票に性別適合手術やホルモン補充療法の有無を記載できず、適切な薬が処方されないリスク。同性パートナーの入院時に「家族」として認められず、医師の説明が受けられなかったり、面会が許可されない事例など。
医療が人々の心身を守る場である一方で、こうした現状が当事者を遠ざけてしまう矛盾。法律や制度の整備が追いついていない中でも、医療現場の意識と対応を変えることで、LGBTQ+を含むすべての人が受診しやすい環境を整備することが求められている。
■「日常診療・支援に活かすLGBTQ+とHIVの基礎知識」入門動画
>動画プログラム 全10本(1本あたり20〜25分程度)
>配信期間:2025年10月から12月末まで配信予定。
>対象:視聴は医療従事者・支援者限定(医療系学生含む)
http://consent.info/for-medical
記事制作/newTOKYO









