“人生の選択に正解はない”。なんてことをたま~に見聞きするけれど、自分の選択が100%合っている、と胸を張って言える人は…そうそういないはず。ただ、正解・不正解は置いといて、今を楽しんで生きている人ってやっぱり素敵!「ジブンヒストリー」は、そんなエネルギッシュに生きる彼らの日常や歴史にフォーカスして、自分らしく生きるヒントを見つける企画♪
今回はフラワーデザイナーとして東京で活動した後、福岡でバーのオープン準備中のSeiichiさんのジブンヒストリー。忙しなく過ぎる毎日だけどちょっと立ち止まり、彼の生き方を通して“これまでのジブン”を整理すれば、ワクワクするような“これからのジブン”像に出会えるかも。
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ーーゲイである自分を病気だと思ったこともあるけど、今はバーを通してゲイカルチャーに貢献できたら。
自然豊かな九州の田舎に生まれ、幼少期は山に入って植物採取するオタク気質な一面が強く、いつか植物に関わる仕事に就きたいと思ってました。高校生の時にゲイであることを自覚しましたが、情報がほとんど無かったため、一種の病気だと思い込んでいた時期も。
初恋は同じ大学の別学部に所属していた先輩。周囲から「仲良過ぎて兄弟みたい」と言われるほど一緒にいたし、1つのベッドに2人で寝るなんてことも当たり前で。「もしかしたら先輩も僕のこと好きなのかな?」と思うこともありましたが、卒業してから自然に連絡を取らなくなりました。
それまでに女性の方ともお付き合いしてきましたが、キスができず傷つけてしまった申し訳ない気持ちと、自分がゲイであることに対する恐怖と葛藤でいっぱいいっぱいでした。親には今もセクシュアリティについては話していなくて、今後も話すつもりはありません。
今ハマっていること…ビカクシダとサボテンの収集がマイブームです(笑)。東京にいた時はフラワーデザイナーの活動をしていて、アパレルブランド『KEITA MARUYAMA』のパリコレクションの舞台装飾や、Diorの広告などに携わらせていただいたりと体を壊すほど大忙しだったのですが、福岡での生活は子どもの頃に描いていた理想の生活に一番近いのかなと思ってます。
現在は9月に博多でオープン予定のBAR「inouï(イヌイ)」の準備真っ盛り。植物や木、石などを用いて落ち着いた空間のお店を目指していて、ささやかではありますが日本のゲイカルチャーを支える一つの場所になれたらという思いを持っています。
お店が落ち着いたらお花屋さんもオープンしたい。「遠回りしちゃうけど植物に関わる仕事やってるよ」と、子どもの時の自分に話せるようになっていたいです。
◆プロフィール
名前:Seiichi/職業:BAR「inouï」代表/身長:180cm/体重:92kg/出身地:九州/最近ハマっていること:インテリアショップ巡り/好きな食べ物:お好み焼き・串カツ/好きな場所:宮古島/一度は訪れたい場所:スペイン
■Twitter@shima_sei
■Instagram@seiichi012
企画・取材・撮影/天野ヒカリ
編集/芳賀たかし
記事制作/newTOKYO