気づけば、立ち上げから5年目を迎えていた「newTOKYO」。「新しいことは、楽しいこと」をテーマに、LGBTQ+コミュニティの皆さんに協力を得ながら、これまで1,100を超える記事を発信してきました。
そこそこに記事もたまってきたことだし、連載やテーマ毎に記事をアーカイブして発信するのもアリじゃないか? と思い立った次第です。
今回は写真家の天野ヒカリさんが撮影したポートレートともに、これまでの自分を振り返ってもらう連載企画「ジブンヒストリー」をプレイバック。
ーーカミングアウトは信頼できる1人だけに。
自分がゲイかもしれないと心がソワソワし始めたのは10代の頃、知らないおじさんに危うく手を出されそうになって…。怖いという気持ちもなくは無かったのですが、それよりも変にドキドキしちゃった自分がいたんです。それから自身のセクシュアリティを意識的に考えることが多くなり、自問自答を繰り返す日々が続きました。
ゲイというセクシュアリティを自認するようになって、カミングアウトしたのは一人だけ。僕のことを人として好きと言ってくださる方で、接している中でもその気持ちが嘘ではないと感じていたので本当の自分を知ってもらえたらとお話ししました。多少、驚いた様子はありましたが「そんなことは一部分に過ぎなくて、HIRO君はHIRO君やん」と明るく受け入れてくれました。(他ポートレート3枚)
ーー妹に「お兄もそうなん?」と聞かれて。
初めてセクシュアリティをオープンにしたのは、26、27歳の冬。当時はゲイの方が多く足を運ぶ美容室に勤務していたのですが、そこへ妹が来て。
休憩がてら二人で食事に行った際に「ゲイのお客さんが多いいうことは、お兄もそうなん?」と言ってきたので、「うん。ゲイ」と話をしたら「大体分かってたから驚かない。それに罪を犯した訳やないんやし、いいんやない?」って笑って受け入れてくれたんですよ(笑)。その言葉がすごく嬉しかったし、今でも一番の理解者は妹かな。(他ポートレート3枚)
ーー酔った弟からの電話で「ゲイだよね?バレバレだよ」と(笑)。
最初のカミングアウトは25歳の時…というよりバレました、弟に(笑)。酔った弟から電話がかかってきて「そういえば、ゲイだよね?バレバレだよ」って。その流れで「そうそう、ゲイだよ」と話をしました。
実は、その数年前にお付き合いをしていた方との会話を聞かれてしまっていて。ただ、弟はそれまで何も言わずにいてくれたんです。今は弟だけでなく、両親や数人の友達にも自分のセクシュアリティについてお話をしています。(他ポートレート3枚)
ーー「ジブンヒストリー」では全22回に渡り、ゲイ当事者へインタビュー。ピックアップした3人も含めて全7回に分けてアーカイブ予定なので、是非チェックしてみて。
写真・企画/天野ヒカリ
編集/芳賀たかし
記事制作/newTOKYO