HIV感染を99%予防。PrEPを始めるために知っておいてほしいことと「かかりつけ病院」が必要な理由。

プライベートケアクリニックの院長とゴーゴーボーイのSASUKE

マッチングアプリのプロフィール欄に「ON PrEP」表記をする人が増えてきた。
PrEP(プレップ)は、「自身がHIVに感染するのを予防する方法」であり、性行為での感染リスクを99%下げる効果が期待できる。しかし、服用者の約50%が個人輸入であり、健康へのリスクが懸念されている。

そこで今回、性の問題に真剣に取り組み、GOGO SASUKEくんがイメージモデルを務める『プライベートケアクリニック東京』東京院・小堀善友院長に、PrEP服用にあたって知っておいてほしいことと、なぜ「かかりつけ病院」が必要なのかを伺った。

新しい予防。PrEPを服用するために、まず知ること。

ーー日本でも認知度や服用者が広がっているPrEPとは、どのようなものでしょうか?

HIV感染を予防する方法のひとつです。
適切な方法で服用していただければ、性行為でのHIV感染リスクを99%下げてくれます。日本でも毎日HIVの感染者が出ておりますので、予防の選択肢のひとつに加えていただけたらと思っております。中でも、セックスの頻度が高い方や性風俗で働いている方には、HIV感染予防のためにも勧めております。

ただし勘違いされる方も多いのですが、PrEPを服用することで「生でやっていいよ」ということではなく、他の性感染症は防ぐことができません。コンドームの使用も今まで通り必要不可欠な予防対策と言えるでしょう。

プライベートケアクリニック東京の東京院の小堀善友院長

ーーPrEPを始めるには、一定の基準など設けられているのでしょうか? 誰でも利用できるのでしょうか?

色々大変そう…と思われますが、実は意外と簡単で、検査で問題がなければその日から始められます。
クリニック来院なら受診したその日から、オンラインなら自宅にいながら手軽に始めることができ、開始後は定期的な受診(3ヶ月に1回)のみとなります。

当院では、初めての方でも安心して服用できるようにWHOのガイドラインに沿ってしっかり対応させていただいております。
また、PrEPを始める前には、「HIV検査」「B型肝炎検査」と、他ではあまり行われていない「腎機能検査」(服用することで腎臓を悪くしてしまうケースが稀にあるため)の3つの検査をさせていただいており、健康に配慮しながら安心して続けられることに注力しています。

知らないと危険?「かかりつけ」が必要な理由とは。

ーーPrEPを服用することで気を付けるべきことがあれば教えてください。

全体の約41%が国内ネット、約40%が国外ネット購入、国内医療機関での購入は24%にとどまっています。また、医師の健診を受けずに服用している人の割合は、全体の約50%となっています。(※1)

……これの何が問題かと言うと、PrEPは「予防薬」としては十分だが、「治療薬」としては不十分であること。ですので事前検査をせず、HIVの感染に気づかないままPrEPを服用し続けると、耐性がついてしまい、HIVの薬が効きづらくなってしまう恐れがあるのです。また、個人輸入の場合は偽造品を買ってしまうリスクがあります。自分では成分分析ができないため注意が必要です。

予防のために服用しているにも関わらず、健康を損なうことに繋がりかねませんので、医療機関での適切なPrEP処方を推奨しております。

プライベートケアクリニック東京の東京院の診察

ーーPrEPを安心して継続して服用していくために必要なことは何でしょうか?

当院では安全にPrEPをご利用いただけるように「SAFE & SECURE」という安全基準を設けて診療させていただいております。「HIV検査」「B型肝炎検査」「腎機能検査」の事前検査を行なった上で、独自の成分分析による品質の保証が確認できたPrEPのみを処方いたします。

また、全国どこからでもオンライン診療をご利用いただくこともできます。お近くの地域にPrEP診療がない場合や来院するのに抵抗がある方にご活用いただけますし、オンラインでも事前検査をしているのは当院くらいではないでしょうか。

そして何より、大切なのは「かかりつけ病院」を作っていただくことです。PrEPを始めたあとの不安なことや体調の変化など、一人ひとりの状況に応じて適切に対応ができる体制です。
当院では国立国際医療研究センターのエイズ治療・研究開発センター(ACC)や感染症内科(DCC)の医師、性感染症の専門医が対応いたしますので、セクシュアリティ関係なくより安心してご利用いただくことができます。

最後に、PrEPの服用に関して日本ではまだまだネガティブなイメージをもたれることも少なくはありません。ですが、PrEPは「自分自身や相手の健康と向き合っている」という大切な証明なのではないでしょうか? ぜひPrEPご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。

プライベートケアクリニック東京の内装

プライベートケアクリニック東京 (東京院・新宿院)
性感染症の適切な診断・治療を行うクリニック。女性・男性・LGBTの方・パートナー同士でも受診することが可能。
プライベートケアクリニック東京のPrEP処方についてはこちら
https://pcct.jp/std/prep/

※インタビューは、『プライベートケアクリニック東京』のPrEP診療について記載しております。一部他施設とは異なりますのでご注意ください。また料金などについては各クリニックサイトをご参照ください。
(※1)参照データ元「セックスライフとPrEPアンケート調査2021」令和2~4年度厚生労働科学研究費補助金(エイズ対策政策研究事業) HIV感染症の曝露前及び曝露後の予防投薬の提供体制の整備に資する研究より。
https://prep.ptokyo.org/topics/233

取材協力/プライベートケアクリニック東京 東京院
写真/新井雄大
記事制作/newTOKYO

【アートとゲイカルチャーの旅】“僕達が話さなければならないことは、ストリートにある”ニューヨークのアート・ユニット「scopOphilic」の想い。

グリニッジ・ビレッジ、13ストリートにある、クラシックな煉瓦造りの「ザ・センター (The Center)」。1980年代からLGBTQの活動や成長のために、様々なサポートを提供してきた歴史的な非営利団体である。 現在も毎週300ものミーティングが開かれ、来館者は6,000人を超える。ミーティングはアルコールやドラッグの問題を抱える人のためのものから、ヌード・ヨガまで様々。館内にはいつも静かな活気… もっと読む »

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