性トーク〜聞きにくいことは小堀先生に聞けばイイ!〜 vol.2「恥垢(チンカス)を舐めたら、性感染症になる?」#プライベートケアクリニック東京

恋愛やセックスのことはいくらでも友達と話せるけど、プライベートゾーンに関係する性病や性機能となると、なかなか腹を割って話せる人って少なくない? MSM(男性間性交渉者) の場合、調べても中々求める答えに辿り着けない…ってこともあるし。

今月から始まった連載では、プライベートケアクリニック東京 東京院 院長 小堀善友先生監修のもと、「人に聞きにくい」「調べてもパッとしない」メンズの性のお悩みにフォーカス。第2回目は「恥垢って、舐めたら性感染症になる?」というギモンから、アレコレ掘り下げる。

ーー恥垢って、そもそも何がどうなって溜まるの?

小堀先生〜この前 #01 アンダーヘア の回で色々聞いたら、逆にもっと気になることが増えちゃって…。

それで、また連絡してくれたというわけですね。頼りにしてくれて嬉しいですよ! その気になることって、なんですか?

お風呂に入っていて思ったんですけど、そもそも恥垢って何がどうなって、溜まるんですか?

俗に言う“チンカス”というのは、尿や精液のかす、カウパー腺液、皮脂などの分泌物が乾燥した垢です。

なるほど〜。包茎の人は溜まりやすいと思うんすけど、溜まり続けると体に悪い影響は出ますか?

そうですね。亀頭や包皮に炎症が起こり、赤みや膿、かゆみなどを引き起こす亀頭包皮炎の原因となる可能性があります。

聞くだけで、股間がムズ痒くなってきます…。


特に包皮炎のときは鱗クズのような恥垢が出やすいです。検査・診療が可能な病気なので、来院をおすすめします。

包皮炎にならないよう心がけたほうがいいことはありますか?

石鹸や擦るなどの刺激、皮膚の常在菌などの細菌感染、カビなどの真菌感染などに注意しましょう!

ーー真性包茎の場合、恥垢のケアはどうすれば?

露茎だったり、仮性包茎だったりする人は、恥垢を洗い流すことは簡単だけど、真性包茎の人はどうすれば?

ケンチャナヨくんの言う通り、真性包茎の人はご自身で恥垢処理をすることが極めて難しいので、手術が必要ですね。

やっぱり、そうですよね〜。

恥垢が陰茎がんの原因になることはありませんが、パピローマウイルスの感染は陰茎がんの原因になりますので、陰部は常に清潔にしておきましょう。

陰茎ガンの発症にも繋がりかねないというのは、初めて知りました。 これからもっと優しくしてあげたいと思います!

良い心がけです! 恥垢には雑菌が繁殖している可能性があるので、優しくお湯で洗ってくださいね。

ーー恥垢を舐める行為は、性感染症の直接的な原因になる? 答えは、NO。

恥垢には雑菌が繁殖してる可能性があるって言ってましたけど、それって性感染症の細菌やウイルスも含まれてますよね…。

それは誤りですね。恥垢は性感染症ではないし、舐めて病気になった人は私の経験上、出会ったことはありません。

じゃあ、恥垢を舐める行為は、性感染症の直接的な原因とは考えにくいということですね。


はい。ただ、雑菌が繁殖している可能性があることに違いはないので、注意が必要な行為ではあります。

そこは性的嗜好に基づいた、個人の判断に委ねられると…。

私は、性交渉相手の身体から出た分泌物を体に取り入れたいという欲望は分からなくもないと考えます。

飲精だったり、飲尿だったりってことですか?

そうです。恥垢を舐めるというのも、ある人には崇高な行為なのかも。ただ、見方によって変態行為にもみえてしまうのでしょう。

なんだかハッとさせられました。他人がどうこう言うことではないのかもしれませんね。ありがとうございました!

こちらこそ! プライベートケアクリニック東京では一人ひとりに寄り添った診断・治療を大切にしています。気になることがあれば、恥ずかしがらず何でも聞いてください!

#03は8月15日更新予定!

■性トーク
プライベートケアクリニック東京 東京院 院長 小堀善友医師監修のもと、「人に聞きにくい」「調べてもパッとしない」メンズの性のお悩みにフォーカスする月2回更新の連載企画。4回ごとに異なるモデルを迎え、トークルーム風にアレコレ掘り下げていく。

■プライベートケアクリニック東京 (東京院・新宿院)
性感染症の適切な診断・治療を行うクリニック。女性・男性・LGBTQ+の方・パートナー同士でも受診することが可能。性感染症の検査・治療はこちらから。
https://pcct.jp/std/

■小堀善友 医師
プライベートケアクリニック東京東京院院長。2001年、金沢大学医学部卒業。金沢大学泌尿器科、米・イリノイ大学シカゴ校泌尿器科、獨協医科大学埼玉医療センター泌尿器科准教授を経て、2021年より現職。日本泌尿器科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、日本性機能学会専門医、日本性感染症学会認定医、日本性科学会セックス・セラピスト。著書に『オトコの「性」活習慣病』(中公新書ラクレ)、『妊活カップルのためのオトコ学』(メディカルトリビューン)、『今日の診断指針第8版「男子性発育の異常」』(医学書院)など。

モデル/ケンチャナヨ
写真/JOE
デザイン/鈴木美結
企画・編集/芳賀たかし
記事制作/newTOKYO
タイアップ・監修/プライベートケアクリニック東京

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