アジアの名作&世界初日本初上映作品も多数!LGBTQをテーマとした映画の祭典が今年も7月に開催!

ジャンルを問わず国内外からセレクションしたLGBTQ作品を上映する「第28回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」が2会場・計6日間にわたり全12プログラム16作品を上映する。

クィア・ジャパン(7月15日/世界初上映/イベント有)[英題]QUEER JAPAN [監督]グレアム・コルビーンズ 2019|日本|101 分|日本語 現代の日本におけるLGBTQ+カルチャーは、万華鏡のようで、様々なジ ェンダー/セクシュアリティの人々が、型にはまらない生き方が選択で きる社会になりつつある。3 年をかけて日本各地で撮影された100 本を 超えるインタビューを厳選した本作では、ヴィヴィアン佐藤や田亀源五 郎、マーガレット、上川あや、レスリー・キーら錚々たる登場人物が、 セクシュアル・マイノリティとして生きる上で抱える喜び、苦しみ、葛 藤などを、自身の言葉で語っている。

今年上映されるラインナップで注目となるのが、3年かけて日本のLGBTQカルチャーを取材した「クィア・ジャパン」(世界初上映)。また、スポーツに着目した作品や軍隊の問題に鋭く切り込んだ作品も上映される。
これらの作品には現代社会が抱える問題や関心事が色濃く反映されており、そこに生きるセクシュアル・マイノリティの姿を映し出している。またプログラムによっては、キャストや監督による舞台挨拶やトークイベントなどもあるので、ぜひ気になる作品は要チェック!

アスリート~俺が彼に溺れた日々~(7月15日/イベント有) [英題]Athlete[監督]大江崇允 2019|日本|89 分|日本語 妻子持ちで元競泳選手の航平は、ある日突然、妻に離婚届けを突きつけられる。ショックの余り、酒に溺れて迷い込んだ新宿二丁目で、ゲイの美少年・悠嵩との運命的な出会いが訪れる。男性相手にチャットボーイをする傍ら、アニメ作家を夢見る悠嵩は、病に倒れた父親にカミングアウトできずに思い詰めていた。それぞれに大きな悩みを抱える二人は、互いを必要とし支え合うかのように、戸惑いながらも惹かれ合っていく
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花咲く季節が来るまで(7月13日・15日/日本初上映/イベント有) [英題]Between the Seasons [原題]계절과 계절 사이 [監督]キム・ジュンシク 2018|韓国|98 分|韓国語 小さな町でカフェを経営するヘスは、ひょんなことから常連客の女子高生イェジンをアルバイトとして雇うことになる。やがてイェジンはミステリアスな雰囲気のヘスに密かなときめきを覚え、自らのセクシュアリティに気づく。しかし、ヘスには誰にも言えない秘密があった。それ れ事情を抱える女性同士の関係を、繊細な感情表現と巧妙なストーリーテリングで描いた傑作ヒューマンドラマ。釜山国際映画祭2018「KoreanCinemaToday」部門出品作。
マリオ(7月12日・14日/イベント有) [英題]Mario[監督]マルセル・ギスラー 2018|スイス|119 分|スイスドイツ語、ドイツ語 スイスのジュニアチームで一部リーグへの昇格を目指すサッカー選手のマリオ。ある日、ドイツからストライカーのレオンが移籍してくる。ツートップとして息の合ったコンビネーションを見せる二人は、フィールドの外でも心を通わせ、いつしか恋に落ちていく。しかし噂がチームにも広がり始め、マリオは決断を迫られることになる。プロサッカー界のホモフォビアを鋭く描いた本作は、スイス映画賞2018 で主演男優賞・助演賞を受賞。
カナリア(7月13日/日本初上映) [英題]Canary[原題]Kanarie[監督]クリスティアン・オルワゲン 2018|南アフリカ|123 分|アフリカーンス語、英語 アパルトヘイト下の南アフリカで、18 歳のヨハンは徴兵制のため軍の聖歌隊に配属される。新しい仲間と共に過酷な訓練に耐え、ツアーで全国を巡るなか、ヨハンは宗教や軍隊の意義について自問し、自身のセクシュアリティとも向き合うことになる。聖歌隊の美しい歌声と共に、芸術の力と個人の尊厳を描いた感動の青春ミュージカル映画。ほぼワンシーン・ワンショットで撮影されたカメラワークが見事。
ジェイクみたいな子(7月14日・15日/日本初上映) [英題]A Kid Like Jake[監督]サイラス・ハワード 2018|アメリカ|92 分|英語 ニューヨーク在住のアレックスと夫のグレッグは、アクションフィギアよりもディズニーのお姫様に興味がある息子ジェイクの小学校選びに奔
走している。そんな折、幼稚園の園長からジェイクの性自認について見解を述べられ、夫婦は子供のためにベストな選択は何かと苦悩し対立していく。クレア・デインズ、ジム・パーソンズ、オクタヴィア・スペンサーら豪華キャストが共演する、サンダンス映画祭2018 出品の話題作。
1985(7月6日・13日/日本初上映)[英題]1985[監督]イェン・タン 2018|アメリカ|85 分|英語 1985 年のクリスマス、広告マンのエイドリアンはニューヨークからテキサスに帰郷する。心に重い秘密を抱えたまま、保守的で信心深い両親、年の離れた弟、高校時代のガールフレンドに再会するが…。エイズが流行しつつある時代を背景に、静謐なモノクロ映像で語られる感動の家族ドラマ。TV ドラマ『GOTHAM/ゴッサム』のコーリー・マイケル・スミスが主演、ヴァージニア・マドセン、マイケル・チクリスら実力派俳優が脇を固める。
ビリーとエマ(7月6日・14日)[英題]Billie and Emma[監督]サマンサ・リー 2018|フィリピン|107 分|フィリピン語、タガログ語 1990 年代半ば、フィリピンの田舎町。マニラから転校してきた問題児のイサベル(愛称ビリー)は、厳格な女子校になじめずにいた。優等生のエマはビリーを遠巻きに見ていたが、学校の課題でペアを組んだことをきっかけに二人は急接近する。そんな時、エマの妊娠が発覚して…。『たぶん明日』(RRT2017 上映)のサマンサ・リー監督最新作。ティーンの妊娠、キリスト教と同性愛といったテーマを扱いながらも、瑞々しい青春映画に仕上げている。
ソヴァージュ(7月6日・14日)[英題]Sauvage[監督]カミーユ・ヴィダル=ナケ 2018|フランス|99 分|フランス語 22 歳の青年レオは街娼として小銭を稼いでいた。定住する場所もなく、次から次へとやって来る男たちに身体を差し出し、慰めを求める。そんなレオの孤独な人生は、同じ男娼として働く男に恋をしたことで転機を迎える。長編処女作ながらカンヌ国際映画祭批評家週間2018 でプレミア上映された後、各国の映画祭を席巻した問題作。主演のフェリック・マリトー(『BPMビート・パー・ミニット』)の繊細ながらも生々しい演技に目を奪われる。
トランスミリタリー(7月6日・13日/日本初上映)[英題]TransMilitary[監督]ガブリエル・シルヴァーマン、フィオナ・ドーソン 2018|アメリカ|92 分|英語 軍務中のトランスジェンダーの存在を長年無視してきたアメリカ軍。2016 年、ついに国防長官から公式にトランスジェンダーの入隊受け入れ方針が発表される。その背景には、軍高官や政府機関と粘り強く対話を続けた4 人のトランスジェンダー軍人がいた。SXSW 映画祭2018 長編ドキュメンタリー部門観客賞を受賞した、“今”必見の一作。現トランプ政権下、トランスジェンダーの軍での立場はいまだ不安定で、平等のための戦いは進行中だ。
エミリーの愛の詩(7月5日・13日/日本初上映)[英題]Wild Nights with Emily[監督]マデリーン・オルネック 2018|アメリカ|84 分|英語 19 世紀半ば、10 代のエミリーとスーザンは親友となり、やがて愛を交わす仲に。のちにスーザンはエミリーの兄と結婚するが、二人は隣人となり、生涯にわたり密かに関係を続ける。個性派女優モリー・シャノンを主演に迎え、詩人エミリー・ディキンソンの知られざる一面をコミカルタッチで描いた伝記映画。通説では隠遁生活を送っていたとされるエミリーだが、スーザンへの手紙から情熱的な生前の姿が浮かび上がる。
QUEER × APEC 2019~アジア・太平洋短編集~(7月6日・14日 / 日本初上陸) [英題]QUEER×APAC 2019~Asia-Pacific Shorts~ アジア・太平洋地域の新作短編映画を紹介するプログラム。今年は「ビタースイート」をテーマに、ヴェネチア国際映画祭受賞作を含む5 作品をセレクト。才能きらめく新進監督たちによる秀作をお楽しみください!

第28回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~2019年7月5日(金)~6日(土)@東京ウィメンズプラザホール 2019年7月12日(金)~15日(月・祝)@スパイラルホール

会場 / 東京ウィメンズプラザホール(東京都渋谷区神宮前5-53-67)
スパイラルホール(東京都港区南青山5-6-23スパイラル3F)
主催 / NPO法人レインボー・リール東京
※上映スケジュール・チケットの詳細などは公式サイトをご覧ください。 https://rainbowreeltokyo.com/2019/