力強くもしなやかな筋肉と、水彩ならではの柔らかな表情。「男性の色気」を追求し続ける六原龍さんの個展『裸夫』が12月2日(土)~12月9日(土)の期間、銀座「ぎゃらりぃ朋」にて開催される。
元々は浪人をきっかけに美術の世界に足を踏み込んだ六原さん。大学卒業後は定期的に作品を発表していたが、制作に行き詰まりを見せ、10年以上に渡って創作活動が滞った。描きたい物が見つからず、憧れる作家の真似をしていたため続かなかったそうだ。
その後、悶々とした日々を送る中で、遊びで始めた男性ヌードのクロッキーをきっかけに再び筆をとるように。描いていくにつれ、男性の肉体の持つ美しさに面白さを見出し、その色気を透明感のある画材で写し出す作風に辿り着いたという。
ーー元々、人物を描くのは好きでした。男性ヌードにも興味がありましたが、敢えて避けていたように思います。語弊があるかもしれませんが、イラストやゲイ界隈での男性ヌード作品は以前からありましたが、美大や公募団体といった美術業界で男性ヌードを描いている作家はほとんど見あたりませんでした。
そういった環境にあったためか、男性ヌード=セクシュアリティ、にも繋がるモチーフを敬遠していたのだと思います。また描いても需要がないと思えたのも理由の一つです。
紆余曲折ありましたが、歳を重ね結局は描いていて楽しいモチーフ(自然とのめり込めるもの)という一番当たり前のことに気付かされました。
男性ヌードは筋肉や体毛がある分、女性のヌードより個体差があり面白いです。体毛やシワを描く時は自然にマニアックにもなれますね。また自身の理想ではなくモデルさんの人となりを描くよう努めています。
芸術の秋。味覚の秋。
「裸夫」と題された今回の展示会、匂い立つ男の色気を存分に味わってみてはいかがだろうか?
■六原龍 個展 ー裸夫ー
会期|2023年12月2日(土)~12月9日(土)
時間|12:00~18:00 ※最終日17:00/日曜休廊
会場|東京都中央区銀座1-5-1 HOLON GINZA Ⅱ 204 ぎゃらりぃ朋
http://gallerytomo.main.jp
https://twitter.com/ryu_rokuhara
記事掲載/newTOKYO