島谷ひとみ「自分らしく生きていける世の中へアップデートを」。10月レインボーフェスタ!出演、LGBTコミュニティに向けた愛のメッセージ。

ゲイフレンドリーな歌手の島谷ひとみさん

数々のLGBT関連イベントに出演し、ゲイフレンドリーとしても知られる島谷ひとみさん。「シマ姉」の呼称でゲイにも愛され、ライブ中の合いの手「ペルセウス!ペルセウス!ペルペルペルペルペルセウス」は、会場を最大限に盛り上げ、サービス精神旺盛なことからゲイの心を鷲掴みにしてきた。

そんな彼女が今回、3度目の正直を果たすのが『レインボーフェスタ!2022』への出演。過去、悪天候やコロナによるオンラインへの切り替えなどで先送りされていたイベントが、10月8日(土)&9日(日)に開催されることが決まり、満を辞しての登場を果たす。

レインボーフェスタ!はステージ企画・ブース出展・関西レインボーパレードの3つのイベントを通して、「性の多様性」を祝福し分かち合う場を設けるイベント。島谷さんは、1日目のステージを盛り上げる。

ということで今回はイベント出演に先駆け、島谷さんにLGBT関連イベントに登壇する理由やLGBTコミュニティに向けたメッセージをうかがった。彼女の前向きで飾らないコメントが、心強い応援になることを込めて。

ーー私がLGBT関連イベントに出演する理由。それは深く考えるものではなく、とてもライトなこと。

ゲイフレンドリーな歌手の島谷ひとみさんのインタビュー

ーー島谷さんは過去、様々なLGBT関連イベントにご出演されていますが、快く引き受ける理由をお聞かせください。また思い出に残っているイベントがあればそのエピソードも教えてください。

私としてはどんなイベントにでも、「呼んでくだされば喜んで行く!」というスタンスがまずあるのですが、そもそも我々アーティストは、「自分らしく、自分にしかできないことを追求し、誰もが与えられる素直な感情、感性を表現者として伝え生きていく」という想いを持っています。そうした意味で、LGBT関連イベントも、必ず共鳴共感し合えると思い、私は喜んで参加させて頂いています。

思い出に残っているイベント出演は、やっぱり2014年7月にageHa / Studio Coastで開催された、アジア最大級のゲイナイト「Shangri-La 44 ”MUSCLE BEACH”」(DJ TABO presents “PARTY”)に参加させていただいたときです。ダンサーに誘われ私もパフォーマンスをしたのですが、それは大変盛り上がり!
して、音に身を委ねるみなさんの生き生きとした笑顔と瑞々しく輝き溢れていた姿を、今でも鮮明に覚えています。

ーー島谷さんはゲイフレンドリーであると共に、歌や歌唱力から、多くのLGBTの方々に勇気を与えるパワーがあるように感じます。普段から、どのような想いを込めて歌われているのでしょうか?

私は、ゲイフレンドリーなだけではありません。基本、誰にでもフレンドリーです(笑)。上下左右、老若男女、立ち位置で人を見ることはしません。
私には無い感性や才能を持つ人たちといる時間は刺激的であり、また共感できる部分があるからこそ、仲良くなれるのだと思います。だってほら、お互い個性的に生まれてきてるんですもの!それも才能!タッグを組んだら無敵ですよね(笑)。

そしていつも念頭にあるのですが、「音楽はなぜ存在して、なぜみんなが音楽を聴くのか?」ということ。自分では気づかなかった感情を教えてもらったり、思わず涙がこぼれてきたり、想像以上に高揚する自分がいたり。心が落ち着いたり、命を救われたり……。
音楽は無限の可能性を秘めています。全てのみなさんの心を解放させてあげられるアーティストでありたいと思いステージに立っていますし、歌っています。そのエネルギーがきっと、力強く感じ取ってもらえているのかなと思います。

ーーこれからの社会に期待することは、「自分らしく生きていける世の中へアップデートを」。

ゲイフレンドリーな歌手の島谷ひとみさんのメッセージ

ーー昨今日本でもLGBTにまつわる様々なニュースや、同性婚の取り組みなどが注目されるようになりました。そういったLGBTが抱える問題に対して、島谷さんはどのようにお考えでしょうか?

当たり前、とか、普通、とか、常識、とか、ぜーんぶ、人が決めたことなんですよね。国によって価値観や常識とされる感覚は違いますが、その当時の人間が決めたルールみたいなテキスト的なものが、もう古くなってきている気がしています。時代は目まぐるしく変わっているのに、固執した考えやルールだけがずっと残っていて。

ある程度、ボーダーラインやルールは生きる上で最低限の目安としてあった方が、バランスが保てる部分もありますが、やはり一人ひとりがもっと自分らしく生きていける世の中へとアップデートしていかないといけない時期なのではないでしょうか? それぞれの持つ自分の中の正義とか、常識や当たり前を「果たしてそれは正しいの?」と常に自問自答していきながら。

ーー最後に、扇町公園がさまざまな光、音、色に包まれるLGBTプライドイベント&パレード「レインボーフェスタ!2022」出演への意気込みと、LGBTの方々にメッセージをお願いします。 

今年こそ3度目の正直! 台風やコロナウイルスなどの理由でイベントが延期になってましたが、それでもまたこうして呼んでいただいて本当に有難いです♡ そして、素直に嬉しい気持ちでいっぱいです。……正直今年も開催ができるのかを疑っている私がいますが(笑)。みんなの想いが強すぎて、毎年直前に嵐を巻き起こすのが『レインボーフェスタ!』のイメージがね。

でも、どうかその強い想いを当日までグッと抑えて、今年は絶対に開催して、みんな気持ちひとつに、新たな未来に向けて誓い合いたいです。10月8日(土)&9日(日)は思いっきり虹の嵐を一緒に巻き起こしましょう!! 心を込めて歌わせていただきます。当日みなさんにお会いできることを楽しみにしていまーす♪♪♪

■レインボーフェスタ!2022
日時|2022年10月8日(土)&9日(日)※入場無料
場所|大阪府大阪市・扇町公園「催し広場」
https://www.rainbowfesta.org

■島谷ひとみ/オフィシャルサイト
https://shimatani.tokyo

インタビュー協力/レインボーフェスタ!実行委員会
記事制作/newTOKYO