変わらないありのままの姿に共感! 新宿二丁目のど真ん中、仲通りを突き進むリアルな20代ゲイYouTuber「2すとりーと」の今と、あなたらしさ。

「2すとりーと」としてYouTube活動をしている浜崎たつやさん(左)とゆうきさん(右)。ふたりは結成以前より新宿二丁目のゲイバーで働き、その後YouTubeチャンネルを開設。明るく飾らないその姿は多くの共感を得て、若いゲイのロールモデルとして当事者はもちろん、幅広い層の視聴者に影響を与えている。そんな若い世代をけん引する存在である彼らに、学生時代のこと、そしてYouTubeをやり始めてからの「自分らしさ」の表現についてうかがった。

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――ゲイであることをオープンにし、YouTube活動を続ける「2すとりーと」。その姿からゲイに悩み葛藤した様子は微塵も見ることができず、むしろ謳歌しているように映るだろう。実際、どうなのだろうか。彼らがゲイだと自覚した時、思春期や幼少期、そして、新宿二丁目にたどり着くまでを追った。

たつや:今思うと小さい頃から男性のことを視線で追っていたんですよね。しかも小学校低学年の頃から。友達と遊ぶ時も、じゃれあいのちょっと先の延長戦みたいな感じで、乳繰り合っていたりしましたね(笑)。当時はエッチとかは分からなかったのでいやらしい意味はなかったと思うんですけどね。
逆に中学生になるといやらしい意味で同級生のことを見るようになってきていて、突然ムラっと来てはその子のアレをこうしてそれをこうしてって色々想像していました。確かその頃からゲイものの動画をオカズにしていたような。だけど、不思議なことに自分がゲイだっていう自覚はなかったんですよね。

高校性になってからは男性とエッチをするようになっていたんですけど、彼女もいて、どちらともできるからバイなんだって思っていました。ゲイっていう認識に対して、すごくボヤッとしていたんですよね。
元々、理想の家庭像があって、結婚して子供が生まれてふたりで育てるっていう、ありふれた家庭を気づくことに憧れがあったんです。そういう理想があったから、自分のことをゲイって決めるのを無意識でどこか避けていたんだと思います。

結局、付き合っていた彼女と別れることになって、男性とたくさん遊ぶようになって新宿二丁目に行くようになったんです。新宿二丁目のバーで働くようになってからもしばらくは自分のことをバイって言っていたんですよ。もちろん、そのころにはすっかりゲイだったと思うんですけどね(笑)。

ゆうき:物心ついた頃から男性に興味はあったんですけど、それが恋愛対象として男性を好きだという認識ができたのが小学校中学年くらいの時でした。当時、携帯を持たせてもらっていたので、いろいろと自分で調べて自分がゲイだっていうことを知ったんです。ただ、特に違和感を感じるようなことはなく、腑に落ちてすんなり受け入れることができたのかなあって思っています。学校ではあえて自分からゲイって言うことなく当時はホゲてもいなかったんです。それに多少ゲイっぽさが出たことがあったとしても周りの人たちは少しいじってくる程度で、いじめられたりとかはなかったんですよね。

中学校に上がってからは海外に留学をしていたのですが、そこでゲイであることをオープンにできたかというと、まったくそうではなくて、むしろ日本よりもゲイであることを隠していましたね。今までとは違う環境っていうのもあったし、ゲイに対して日本以上に偏見がありそうだなって自分の中で感じていたんですよ。
高校2年生の終わり頃に帰国して卒業後すぐに就職をしたんですが、就職先がとても忙しくさらに男臭い会社だったので、1年くらい働いて、自分には合わないなって思い辞めることにしました。

それから新宿二丁目に遊びに行くようにになったのですが、ゲイだと気が付いた時は若すぎて、思春期はゲイを隠していた海外での生活、帰国してからは忙しい会社へ就職とことが重なって、ゲイとして男性との出会いを楽しめるようになったのはようやくその頃からでした。

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――それぞれ別の道を歩みながらも新宿二丁目で出会ったふたり。それから意気投合しYouTubeチャンネルを開設をすると、約2年半で17万5000人以上の登録者を集めるまでに成長。何かに影響されることなく、変わらない自分らしさと強さを持っている彼らがYouTuberになる前と、それ以降とで変化したこととは一体何だったのか。

ゆうき:「あなたと付き合って街を一緒に歩いた瞬間に、僕もゲイだってバレるんだね」って言われたことがあるんですけど、僕たちがゲイだってことを世間にカミングアウトしたことで、一緒に歩く人も意図せずそう思われることがあるんだってことに気がつかされました。仲の良い友達は、すぐにゲイだって分かりやすい子たちだから、僕含めあまり人の目を気にすることがなかったのですが、そういう人ばかりではないんですよね…。
それ以外のことは、自分もたつやも交友関係が変わったとか、誰をどうこう見るとかの変化は特になく、昔も今も僕たちのままです。

たつや:YouTubeを始めた時、特に「何かを変えたい!」っていう強い思いとか、「誰かを励ましたい!」っていう思いとか、そういうのは持っていなかったんですよね。
今も、そんな大きなことを成し遂げようとかは思っていないんですけど、動画をアップするようになってしばらくしてからゲイの方々からポジティブなコメントをいただいたりしていて、自分たちが楽しくやっていることが、誰かにとってはすごく意味があることなんだって実感したことはあります。
ただ、その弊害として出会い系のアプリはやりづらくなったかなって思います。良いなって思ってやり取りしていた相手に「2すとりーとのたつや君ですよね?」って言われると、「うーん…」ってなっちゃうんですよね。困る嬉しい話ですよね(笑)。

まぁでも本当に何か特別なことをしたり、あえて取り繕って飾ったりしないのが、僕たちなのかな。企画物だとやっぱり、しゃべりを前面に出せるものが自分たちらしさが一番に出ているかと思います。その中でも「オネエ図鑑」は、知っている友達に協力してもらって出演してもらうことが多いので、カメラを気にしないどころか忘れて普通にはしゃいでいますね。普段、バーとか居酒屋で飲んでいる感じそのまま。マネージャーさんから止められてもしゃべり続けていて、使えないシーンも含めたら2時間くらい話しているんですよ!(笑)

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――仲の良い友達と自然体の姿で話す。そんなありふれた光景の中に、視聴者が感じるゲイとしての面白さや楽しさ、そして何よりも大切な共感が得られた。飾らない彼らの魅力である自分らしさを貫くこと。それぞれが感じている自分らしさ、そしてあなたらしさについて語ってもらった。

ゆうき:自分らしさって、何なんだろうって考えちゃうな。誰かに対して素の自分を出せているかって言うと、実はそうは思わないんですよ。それが動画で作っている自分っていうことではなくて、どこか自分を俯瞰して見ているような感じ。意見があってもそれを口に出すことはあまりしないで、頭の中で考えて咀嚼して飲み込んでしまうことが多いんですよ。
ただ、一人でいる時や、数少ない気を使わなくても良い友達といる時は、ぼーっとしていて、その空間は地に足が付いてる感じなので、もしかしたらその時の自分が自分らしいっていうことなのかもしれませんね。

逆にたつやは僕から見ると誰に対しても人見知りをしない人。それでいて、誰に対しても忖度しないんですよね。なのに人当たりが良いんです。要はすごく肝っ玉が据わっていているんですよね。
後は、何に対しても好奇心が旺盛で興味があるとすぐに飛びついてくるんですよ。そういった面は、すごくたつやらしいなって思います。ほんと、少年みたいな感じなんです。ただ、どこかで覚えた知識や技術を無理やり教えてくれるのは、割と迷惑かなあ(笑)。テレビで観た情報をあたかも自分が調べた知識のように話されると「…う、うん」ってなってしまいますね(汗)。

たつや:昔から白黒をはっきりつけたがる性格で、好きなものは好き、嫌いなものは嫌いってきっぱり自分の中で別れているんですよ。ついついそれが口や態度に出てしまうこともあるんですよね。自分が感じた感情には素直に行動しています。そういったところが、自分らしいかなって思います。あとは性格が悪いところかな♡

逆にゆうきらしい部分っていうのは、良い意味ですごくおおざっぱなところ。一つのことをひとつの意味で考えないんですよね。だから、さっきの自分らしさについても、いろんな視点で考えて自分らしさがないって答えたと思うんですけど、傍から見たら全然そんなことはないんですよね。幅広く、どんな変化球にも対応できる柔軟な姿勢はゆうきらしい一面だよね。

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――お互いに抱える自分らしさと、あなたらしさ。それが合わさり生まれる彼ららしい姿。自分らしく生きる「2すとりーと」はこれからも現代を生きるゲイのロールモデルとしてあり続けるのだろう。そんな彼らが描く未来とは、一体どのようなものなのか。

ゆうき:今、24歳なので例えば10年後を想像したら34歳なんですけど、まだまだやりたいことはたくさんあります。簡単に言えば海外に住みたいし、ずっと遊んでいたいし、それからYouTubeも続けていたい。
だけど、今と同じスタイルは10年後にはできないから、その年齢ならではのスタイルで色々興味のあること、楽しいことをしていたいって思っています。YouTubeであれば運動会や体当たり系の企画は年齢を重ねるにつれてしんどくなっていくので、家や居酒屋で仲の良い友達とお酒を飲みながら世間話をして、オチもなく最後はお茶で飲んで終わる…とか?(笑)それを見たい人がいるのかは分からないけど、今みたいに背伸びをしないスタイルを作っていきたいですね。

――ゆうきからみんなへ
今、生きている人生は自分の人生なんだから、他人の話なんか聞くな!っていうことくらいしか言えない。自分のことをバカにしたり、馬頭してくるような人の言葉なんて、耳にいれなくて良いんだよ。好きなように、自分の人生を生きてほしい。
僕も否定をされた経験がゼロではないから自分を強く持てない気持ちも分かるけど、社会に出たら色々と状況は変わる。様々な経験が自分を強くしてくれるはずだから、今学べることを学んで、楽しめる時期になったらたくさん楽しいことを経験して知ってほしいな。

たつや:30歳までにはパートナーを見つける! よく年上の方に言われるんです「30歳までにパートナーを見つけないとその後ずっと一人だよ」って。なので、25歳までは、いろんな出会いを楽しんでそれからはパートナーを探してみたいって思っています。
それから、理想の家庭像みたいなものがあるので、そのパートナーと呼べる相手と実現したいです。前は、女性との結婚がなければ家庭を築けないと思っていたんですけど、今は今の理想の家庭像をつくればいいやって(笑)。それ以外のことは、正直いまの生活とそう変わりたいって思うことがないかな。ただ幸せに生きていれれば良いかなって。

――たつやからみんなへ
どの環境にいても、悩む人がいれば悩まない人もいる。悩みは人それぞれのものさしで測られていて、苦しさも人それぞれの重さ。だから、環境が合わないのなら、環境を変えてみて。
それから、誰かと交流を持ち続けてほしい。それが新宿二丁目でも良いし、友達と会うのでも良いし、ツイッターでも良いと思う。決して閉じこもらないで。それから、考えるよりも行動を起こしたほうが良いよ。何か変えたいと思ったら、5秒数えてすぐ行動!

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2すとりーと/浜崎たつや、ゆうき
2017年にゲイであることをオープンにしたYouTubeチャンネル「2すとりーと」を開設。現在登録者数は175000人以上を超える。「新宿二丁目から世界へ」をコンセプトに、新宿二丁目や20代のゲイを中心にした動画をアップしている他、様々なチャンネルとのコラボも多数配信。

【イベント出演情報】
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☞ Twitter @2nd_streettt
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取材・撮影/新井雄大 Twitter@you591105