訪れる人が笑顔になれる居場所を作りたい/ジブンヒストリー21/これまでの自分、これからの自分~ #前ちゃん

ゲイをオープンにする当事者の前ちゃん

“人生の選択に正解はない”。
なんてことをたま~に見聞きするけれど、自分の選択が100%合っている、と胸を張って言える人は…そうそういないはず。
ただ、正解・不正解は置いといて、今を楽しんで生きている人ってやっぱり素敵!「ジブンヒストリー」は、そんなエネルギッシュに生きる彼らの日常や歴史にフォーカスして、自分らしく生きるヒントを見つける企画♪

今回は前ちゃんさんのジブンヒストリー。
忙しなく過ぎる毎日だけどちょっと立ち止まり、彼の生き方を通して“これまでのジブン”を整理すれば、ワクワクするような“これからのジブン”像に出会えるかもしれない。

ゲイを家族にカミングアウトした前ちゃん

ーー子どもの頃に描いていた自分とは違うけれど、周囲に恵まれた楽しい毎日を送れています

最寄り駅が車で20分と最寄ってない兵庫の緑豊かな田舎育ちです。幼い頃は『星のカービィ』の漫画を描くほどゲームが大好きなインドア派。実は、体脂肪率40%の超肥満児でした(笑)。

初恋は女性でしたが、性的欲求がそこまで湧いてこなかったんです。
それであるとき、インターネットでゲイの世界について触れて、女性に対して性的欲求が湧かなかった理由が分かってからは、「あ、自分は男が好きなのか」と疑念が確信へ変わって腑に落ちましたね。

ゲイ当事者の前ちゃんのインタビュー

それからカミングアウトへと至ったのは、30歳を超えた実家の田舎長男という重圧に耐えきれなくなったのと仕事で精神的に落ちこんでいたときでした。

うちは片親なんですが、母は「ショックじゃないと言えば嘘になるけど、貴方の人生だから貴方が笑えるように生きて欲しい」と言ってくれました。

その後も普通に会話するし、買い物も行く仲です。職場では、同期にのみカミングアウトしていますが「え、そーなん?」くらいのテンションで、特に変わらず接してくれています。だから母親には本当に頭が上がらないし、同期にも感謝しています。

ゲイ当事者の前ちゃん

元々喋ったり世話焼きするのが好きで、基本的に接客業を多く経験してきて「楽しかった」「面白かった」「ありがとう」など相手が喜んでくれるときに充実感を得られます。

子どものころに想像していた理想の自分は、家庭を持ってお金を稼いで幸せに暮らしている自分で、今とは全く違うものでした。それでも、人に恵まれてきたお陰で楽しく生きて来れています。

将来は何かしらの形で自分の店を構えて、来てくださる人たちを笑顔に出来たらいいなぁなんて思ってます。10年後は大人の色気を纏った40代になれるよう、精進していきます(笑)。

■プロフィール
名前:前ちゃん/年齢:32歳/職業:理学療法士/誕生日:11月15日/身長:171cm/体重:73kg/出身地:兵庫県/最近ハマっていること:昭和歌謡カラオケ/好きな食べ物:蒟蒻ゼリー/好きな場所:自分らしく居られる場所/一度は訪れたい場所:ウユニ塩湖 Twitter@mae3776

写真・企画/天野ヒカリ
編集/芳賀たかし
記事制作/newTOKYO

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