アダルトコンテンツの配信をしてる知人がいても、さほど珍しくはなくなってきた昨今。けれど、彼ら彼女らのバックボーンが見えないことが多いだけに、その道で生計を立てるに至った経緯や生活ぶりが、時折気になったりする。
そこでアダルトコンテンツ配信プラットフォームで人気を得ている、なまおくんにインタビュー。好奇心に身を任せ、エロを仕事とした彼。ーー撮影に至るまでに、やらなくちゃいけないことって結構あるものなんだ。
ーー「セックスでお金を稼ぐ経験をしたかったから」。アダルトコンテンツを配信する理由は至ってシンプル。
ーーアダルトコンテンツ配信者になるまでは、どんな仕事をしていたんですか?
普通に昼職です。高校卒業後は転職を数回繰り返した後、工場で仕事をしてました。正直に言うとその仕事をすることは嫌だったし、セックスをすることでお金を得られる人生を経験してみたかったんです。そんな時に、いわゆるオンリーファンズやマイファンズのようなアダルトコンテンツの配信が多いプラットフォームの存在を知り、仕事を続けながらやってみようかなって思ったんです。
配信を始めて2ヶ月目には収益が昼食の給与を超え、3ヶ月目には賞与ほどの収益を得られるようになりました。工場の仕事を辞めたのも、その時期ですね。
ーー現在の仕事について、友人以外で知っている人はいますか?
弟は知ってるかもしれません。地元の友人にはゲイであることを伝えていて、多分そこ経由で。親は知らないと思います。自分がセックスしてる動画がウェブ上に半永久的に残ることに関しては何も思わないし、誰かのヌキ素材として自分自身を消費しているという感覚もないです。SNSに写真や動画をアップするぐらいの感覚に近いかもしれません。
ーー自身がアップした動画が無断転載された場合はどうしてますか?
弁護士に相談をして開示請求を行ったことがあります。その際は、示談という形で返金をしてもらいました。ただ、この問題ってイタチごっこになることがほとんどじゃないですか。
なので転載先に広告が入らないよう割り切って、動画の再生時間でいうと半分以上をPornhubで公開することもたまーにありますね。本望ではないんですけど。
ーー今の仕事の好きでいられる理由を教えてください。
セックスがお金になるということと、自由があるところ。個人事業主として働いている孤独感などに苛まれることもないです。撮影件数は月で10件ぐらい。
収益は出演協力してくださった方や編集者へのギャランティ、機材購入に充てることが多いです。
ーー仕事をするうえで大切にしていることはありますか?
撮影に至るまでの工程です。例えば、性病検査の重要性をもっと知って欲しくて性病に関する知識を身につけたり、自ら記事を書いて発信をしたりしています。
僕自身、性病に何度か罹ってしまい辛い経験をしたことがあるので、そういう方が少しでも減ればという思いから行っています。HIV予防としてはデイリーPrEP療法を2年ほど前から続けています。
また、出演協力してくださる方には、出演料や交通費に加えて性病検査の費用も負担しています。書面で検査を受けたことが証明されない限り、出演をお願いすることはないですね。
お互いリスクが少ない事が明確に分かったほうが気持ち良くできるじゃないですか。出演契約書を交わすうえでも行政書士の方と作成したものを用いて、撮影1ヶ月前と撮影当日の2回に分けて、両日サインをお願いしています。もちろん、撮影場所に関しては風営法の許可申請は出しています。
後は…ウケしてもらうモデルの方が潮吹きしやすいようスポーツドリンクを飲んでもらうことですかね。前戯含めて30分後に効果が出るように時間を意識しながら摂取してもらってます。
ーー将来的に実現したいことを教えてください。
50代まで続けられたらいいかなとは思ってます。後は、都内に戸建て住宅を建てること。理想とする家には1億円以上費用がかかりますが、見通しが立たない訳ではないので頑張りたいです。
ーー動画では、なまおの事務所兼撮影場所に潜入。多趣味でさっぱりとした性格の彼のプライベートを覗かせてもらった。気になる人はチェックしてみて。
【ルームツアー】夢は1億円の家を建てること。工場勤務からAV配信者となった、なまおの素顔を覗き見。
■なまお
主にプライベートSNSでアダルトコンテンツを配信するビデオモデル。累計SNSフォロワーは約45,000人に上る。
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写真/新井雄大
取材・文/芳賀たかし
記事制作/newTOKYO