10代の頃からコツコツと集めていたら、自分でも整理がつかなくなってしまったというチヒロックさんのコンドームコレクション。
優に数百種類はありそうなコンドーム、さてさてどうしたものか。このまま実家に眠らせておくのももったいないし、どうせだったら見てもらおう!!
ーーそんな感じで、某コンドーム専門店勤務でコンドームのエキスパートであるチヒロックさんに、コレクションの中でも特に思い入れが深いコンドームを解説してもらうこの企画。
第14回目は、戦場で配布されていたと噂のコンドーム「TRUST」でも見てく?
高校生の頃から通っていた美容院。看板や値段表もなく、入口には年代モノのハーレーやヒョウ柄のシートが強烈なピンクのベスパ、マウンテンバイクが数台停まっていて、室内には鏡と椅子は1セット置かれているのみ。
店主が気ままに営業しているようだったのですが、ある日「大家と揉めて閉店することになったんだけど、好きそうなモノが出てきたから取り来て」と連絡があり頂いたのが、こちらのTRUST製コンドーム。
店主曰く「戦争中の場所で配ってたやつらしいよ。どんな時でも性病予防は必須!ってことなんじゃない?」とのこと。TRUSTは海外のコンドームメーカーだということ以外、私にも詳細は分かりません。
ですが、外国軍のサバイバルキットにコンドームが入っているのは時々見かけていて(必殺コンドームサーチ!)、いざという時に水筒や止血帯の代わりだったり、防水・防塵の目的で銃口にかぶせたりと、性病予防以外でも役に立つようです。
実際、私も「これから砂漠地帯に行くのでカメラのレンズ部分を守るために欲しい」「コンドームの中にスマホ入れてれば水に入れても水没しないって聞いて」「細く切って釣りの疑似餌にするとよく釣れるんです」など、避妊具としてではない用途で必要とされている方に遭遇したことがあります。
コンドームの用途は無限大!!
すごいね、コンドーム!!
今回の製品がどういう意図で配布されたかは定かではありません。その後、店主は色々あって会えずじまい、真相は闇の中。形見の品だと思って大切にしている一品です。
【チヒロックのコンドーム通信簿】
デザイン:★★☆☆☆
>>>デザイン性は皆無ですが、必需品なのは伝わります。
レアリティ:★★★★★
>>>サバイバルキットだとしても単品で売っていることは知る限りないので。
セックスの時に使える感:★☆☆☆☆
>>>いざという時には無いよりあった方が絶対いいけども!
ゴムの特性:★☆☆☆☆
>>>個包装を見る限り特徴なし。
思い出深さ:★★★★☆
>>>元気でやってるかなぁ。
ーービビビッ!ときた“推しコンドーム”との出会いは、もっと楽しい、もっと気持ちいい、もっと安全なセックスライフの幕開け。「ゴムは無いほうが気持ちいい」は、単に自分に合っていないコンドームだからかもしれない。
性感染症の予防はもちろん、自分、そして相手の心の健康を守るためにコンドームを装着した、セーファーセックスを心がけてね♡
■チヒロック
元某コンドーム専門店勤務。性教育に熱心な養護教諭の母の影響で、小学校低学年の時に初めてコンドームに触れる。10代からコンドームの収集を始め、コレクションの数は優に数百種類超え。現在の楽しみは、年に数種類しか発売されない国内生産、完全新作のコンドームを開封すること。
文・取材協力/チヒロック
編集/芳賀たかし 写真/新井雄大
記事制作/newTOKYO