公開から20年で初のクリスマスシーズン上映も決定! 19人のあらゆる愛と恋を描いた「ラブ・アクチュアリー」は捨てキャラなしの大傑作よ

LGBTQ映画を扱うゲイの映画ライターによるコラム連載

映画ライターのよしひろまさみちが、
今だからこそ観て欲しい映像作品をご紹介するコラム
「まくのうちぃシネマ」第63回目

イギリス映画として、クリスマス映画として、そして恋愛群像劇として、傑作中の傑作としてほまれ高い『ラブ・アクチュアリー』が、日本で初めてどんぴしゃなクリスマスシーズンに映画館で観られるんですよ~。しかも超鮮明映像の4Kデジタルリマスター版!

20年以上前に公開されてから、ことあるごとに紹介され続けてきたこの作品。なにがいいって、ありとあらゆる恋と愛を描いて、誰ひとりとして捨てキャラなしという完璧な脚本なのよね~。そして、改めてクリスマスって特別な時期で、恋人じゃなくても「一番大事な人と過ごすとき」ってことを思い出させてくれる大傑作。あたしも人生ベストの1本ですの。 言葉にすると友情が壊れちゃうっていう恋やティーンの初恋などは分かりやすいところ(&共感しやすいところ)。

なんだけど、今見直すとヤングケアラーゆえに叶わぬ恋とか、恋でも愛でもないけどジェンダーとセクシュアリティを超越した「一番大事な存在」とか、20年前にこれが作られていたことにほんっと感心しちゃう。誰が観ても、どこかに自分がいるって感じられるのよ~。

で、じつはカットされたエピソードにレズビアンの恋というパートがあったという後日談が! 数名出てくる子どもが通う小学校の校長先生に、不治の病に冒されるパートナーがいるというストーリーがあった、と監督が告白。カットするなんてプンスカ! ですが、これがあると取ってつけた感出ちゃうから仕方なしにカットだったそうです。

◆ 『ラブ・アクチュアリー 4Kデジタルリマスター』
監督・脚本:リチャード・カーティス
出演:ヒュー・グラント、リーアム・ニーソン、コリン・ファース、アラン・リックマン、エマ・トンプソン、キーラ・ナイトレイ、ビル・ナイ、マーティン・フリーマン ほか
配給:シンカ
公開:12月6日より、新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国ロードショー

文/よしひろまさみち X@hannysroom
イラスト/野原くろ X@nohara96

記事制作/newTOKYO

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