【アフターレポート】「ル・ポール」ファンも熱狂の3時間!濃密なドラァグショー「OPULENCE」に酔いしれる。

2023年1月7日(土曜)に開催されたゴージャスなドラァグショー「OPULENCE」。アメリカのテレビ番組『ル・ポールのドラァグレース(以下、ル・ポール)』シリーズで、審査員はもちろん世界中の視聴者を虜にしたドラァグクイーン3人がゲスト出演するほか、東京代表のクイーン達もショーに定評のある顔ぶれが揃い踏みということもあって、Zepp DiverCity(TOKYO)へ続く階段は、長蛇の列をなしていた。

この日は1階後方スタンディングのチケットを除き、他エリアはソールドアウト。クイーンに負けずとも劣らない個性的なコスチュームに身を包んだオーディエンスの姿もあり、会場全体の熱量がとにかく高い。ラウンジに特設されたファッションコンテストブースでの撮影やグッズ販売も大いに盛り上がりを見せた「OPULENCE」のステージをリポート。

ーー「ル・ポールのドラァグレース」輩出のスタークイーンたちが、息つく間もなく圧巻のパフォーマンスを披露!

カイゴがリワークしたドナ・サマー往年の名曲「Hot Stuff」にのせた煌びやかなオープニング映像が流れると、会場には歓声が響き渡り、トップを飾るAlexis Mateo(アレクシス ・マテオ)がオンステージ。『ル・ポール 』シーズン3ではトップ3の成績を残すほか、オールスターシーズンにも出場するなどドラァグクイーン界のレジェンドと名高いクイーンの姿に、フロアのボルテージはすでに最高潮。

真紅の衣装をまとったアレクシスは「no tears left to cry」「One last time」など、アリアナ・グランデのナンバーをバックに熟練されたパフォーマンスを披露。ジェシー・ジェイ、アリアナ・グランデ、ニッキー・ミナージュのコラボ楽曲「Bang Bang」にのせたパワフルなダンスで1ステージ目を締めた。

スポットライトに照らされ登場したのは『ル・ポール』タイ編シーズン2優勝者の、Angele Anang(アンジェレ・アナン)。ビヨンセのライブ衣装を思わせるグリッターな衣装に身を包み、彼女の十八番「Crazy In Love」を余裕たっぷりに披露。美しいブロンドが激しくなびく度に、フロアからは大きな歓声が上がった。

そして『ル・ポール』シーズン10&11に連続出場、インスタグラムのフォロワー数150万人を抱えるドラァグスター、Vanessa Vanjie Mateo(ヴァネッサ・ヴァンジー・マテオ)が満を持して登場。ジェニファーロペス「Jenny From The Block」、ガーリシャス「Stupid S***」、シアラ「Goodies ft. Petey Pablo」、ディスティニーチルド「Lose My Breath」などアップチューンに合わせ、持ち味のキレのあるダンスで魅了した。

ーーTOKYO Queensの登場で、さらにヒートアップするフロア! ラストはル・ポールファン垂涎のコラボパフォーマンスも!

TOKYO Queensのトップを飾るのは、Victoria Strondh(ヴィクトリア・ストレンジュ)。絢爛な花魁姿でゆっくりとステージ中央へ歩を進めかと思えばセクシーな衣装へと早変わり。クリスティーナ・アギレラ「Not Myself Tonight」に合わせたパフォーマンスでフロアを沸かせた。

これまでのステージとは一転、露出度が高いボンデージ姿のポルノスター・Yoshi Kawasakiらを従え刺激的なステージをみせたのはSera Tonin(セラトニン)。真っ赤なステージライトに照らされ繰り広げられたネリーファータド「Maneater」の世界観は、皆を虜にしたことだろう。

Sasha B. Savannah(サーシャ・ビー・サバンナ)は、名前の”B”の由来となっているビヨンセから「BREAK MY SOUL(THE QUEENS REMIX)」を、一糸乱れぬダンサーとのシンクロダンスで披露。時折、笑顔がこぼれるチャーミングな彼女のパフォーマンスは、視線を独り占めにして離すことはなかった。

フレンチ・エレクトロを代表するアーティスト、イェール「Que Veux-Tu」にのせて、サイバーチックなKawaiiを体現したKosmic Sans(コズミック・サンズ)もまた、独自のセンスが光るステージをみせた。また、ダンサーたちのエレクトロダンスに会場が大きな歓声に包まれた。

続いて大人数のダンサーを引き連れ登場したのは、Labianna Joroe(ラビアナ・ジョロー)。Doja Cat「Woman」のナンバーにのせ、ステージをフルに活用したパフォーマンスを披露。ストイックな楽曲ながらも抑揚のあるダンスムーブは、コンスタントにステージを踏んできた彼女のらしさが溢れるものだった。

TOKYO Queensステージのトリは、Vera Strondh(ヴェラ・ストレンジュ)。2000年代に流行した制服ギャルに扮し、ピンクのキックボードで颯爽と登場すると会場は温かな笑い声に包まれたが、 リル・ママ「Lip Gloss」「G-Slide」にのせたパワフルなダンスパートが始まるや否や、前半のパフォーマンスとのギャップもあってか彼女を讃えるかのような声が響き渡った。

その後、再びアレクシスやアンジェレのパフォーマンスを経てDJタイムへ。途中、バンジーが指名したオーディエンス4名がステージへと上がり、リップシンクバトルをさせられるという一幕もあったが、これが想像以上に盛り上がりを見せ、息つく間もなく終盤のステージへと突入。

Tokyo Queens6名とダンサー全員によるパフォーマンスのほか、贅沢にもアレクシスやアンジェレ、バンジーがソロパフォーマンスをそれぞれ数回にわたり披露。クライマックスはそんな3人のコラボレーションステージだ。マテオファミリーの共演はもちろん、そこへアンジェレが加わるという「OPULENCE」でしか見られない夢のステージに『ル・ポール』ファンのオーディエンスは一瞬たりとも目が離せないようだった。

大盛況で幕を閉じた「OPULENCE」初回公演。ラストには5月31日(水曜)東急歌舞伎町タワー・Zepp Shinjukuにて第2回「OPULENCE」の開催がアナウンスされた! 今回、足を運ぶことができなかった『ル・ポール』ファンはもちろん、ドラァグショーを見たことがない人も楽しめること間違いなしだ。ボリューミーでゴージャスなショーケースを体感できる絶好の機会を逃さないよう、公式SNSをフォローして続報を待とう。

■OPULENCE
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写真提供/EAGLE TOKYO
取材/芳賀たかし
記事制作/newTOKYO