ドキュメンタリー映画『息子のままで、女子になる』が Los Angeles Diversity Film Festival 2020 にてベストドキュメンタリー賞受賞!

新世代のトランスジェンダー女性としてメディアにも注目される畑島楓(サリー楓)。トランスジェンダー女性のミスコン大会、ミス・インターナショナル・クイーンへの挑戦に密着し、彼女の学生生活や家族との不協和音の様子などを赤裸々に映し出すドキュメンタリー映画『息子のままで、女子になる』(原題:You decide)。

コロナウイルスの影響でオンライン上で展開されている『ロサンゼルス・ダイバーシティ・フィルムフェスティバル2020』に日本映画として初めて公式招待され、8月28日にベストドキュメンタリー賞の受賞が発表された。

本作には、2009年のミス・インターナショナル・クイーン世界大会で優勝したことで知られるはるな愛、浄土宗の僧侶であり世界的に活躍するメイクアップアーティスト・西村宏堂(『クィア・アイ in JAPAN』に出演)、トランスジェンダータレントとして幅広く活躍する西原さつき、LGBTQの就職活動を支援することで注目を集めるソーシャルベンチャー「JobRainbow」など、日本のLGBTQを語る上で重要な出演者たちが脇を固める。

残念ながら公開は未定ながら、トランスジェンダー女性として生きようとする前向きな姿勢は、当事者だけでなくすべての人にエールをくれる内容となっている。

ストーリー/就職を目前に違和感のあった男性性を捨て、これから始まる長い社会人生活を女性としてやっていこうと決断した楓。幼い頃から夢見ていた建築業界への就職も決まり、学生生活最後の数か月に許されたモラトリアム期間に、楓は女性としての実力を試そうとするかのように動き始めた。  ビューティーコンテストへの出場や講演活動などを通して、楓は才色兼備のトランスジェンダー女性として少しずつ注目を集めるようになる。メディアに対しては、自身が活躍することでトランスジェンダー全体の可能性を押し広げたいと語る楓だが、その胸中には、父親の期待を受け止めきれなかった息子というセルフイメージが根強く残っている。社会的達成を目指す野心的なトランスジェンダー女性と、自己評価の逆転をひそかに願う息子。この二つの間を揺れながら、楓はどんな女性像をつくり上げていくだろう。   これは、いま話題の彼女が『楓』として誕生する瞬間を捉えた、現在進行形のドキュメンタリーである。

■ 映画:息子のままで、女子になる
■ オフィシャルウェブサイト
■ Los Angels Diversity Film Festival

記事制作/newTOKYO