ロードムービー「グリーンブック」で、相棒とお出かけ気分が味わえる感動作!

映画ライターのよしひろまさみちの映画レビュー

映画ライターのよしひろまさみちが、今だからこそ観て欲しい映画をご紹介するコラム「まくのうちぃシネマ」。
10本目となる今回は……GoToだかなんだか知らないけど、旅が自由じゃない夏を「特別な夏」なんて呼ばないでほしいわ……。と、旅人生だったあたしはフラストレーションたまりまくり。そうそう、こういうときこそロードムービーよ! ということで、名作『グリーンブック』をお届け。

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よしひろまさみちの「グリーンブック」の映画レビュー

黒人差別が色濃く残る60年代アメリカで、特に目に見えて差別があった南部が舞台。グリーンブックは、黒人が宿泊できる宿を紹介するガイド本のことね。それを手に、名ピアニストのドクター・シャーリーと運転手兼用心棒のトニーが、心がひりつくコンサートツアーで南部を巡るというバディものでもあるオスカー獲得作。

よしひろまさみちの「グリーンブック」の映画レビュー

注目してもらいたいのは、ドクター・シャーリーよ。今も昔もゲイって変わらないわよね……旅先でのハッテンバの嗅覚と、アバンチュールを求めてしまうサガ。お育ちよろしくて、スーパーお上品なドクター・シャーリーが、あるシーンで「ふぁっ!? そんなところで!?」というハッテン展開がありますの。徹底リサーチしたうえでのフィクションだから、きっとこれと同じとは言わないまでも、似たことはあったんでしょう。本作のテーマからはズレズレのブレブレだけど、観ていると昨夏までの旅の思い出に浸れるかもよ。あ、もちろん「旅でアバンチュールなんてしない! 彼氏ヒトスジ!」って人は、そのシーンは別の意味合いでとらえて、彼氏と一緒にご覧あれ〜。

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映画:グリーンブック
ストーリー/1962年、用心棒の仕事がしばらく休みになったトニー。彼は南部でツアーを計画していた黒人ピアニストのドクター・シャーリーの運転手として雇われる。南部へ向かった彼らは、あからさまな人種差別を目の当たりにし……。

監督:ピーター・ファレリー
出演:ヴィゴ・モーテンセン、マハーシャラ・アリ ほか
配信:Amazon Prime Video(レンタル)、YouTube(レンタル)、Google Play ムービー&TV(レンタル)、ギャガよりDVD発売中

文/よしひろまさみち Twitter@hannysroom
イラスト/野原くろ Twitter@nohara96