“人生の選択に正解はない”。なんてことをたま~に見聞きするけれど、自分の選択が100%合っている、と胸を張って言える人は…そうそういないはず。ただ、正解・不正解は置いといて、今を楽しんで生きている人ってやっぱり素敵!「ジブンヒストリー」は、そんなエネルギッシュに生きる彼らの日常や歴史にフォーカスして、自分らしく生きるヒントを見つける企画♪
今回はアメリカ留学や両親へありのままの自分を開示した経験から歩むべき道を突き進めるようになったという、Ricoさんのジブンヒストリー。忙しなく過ぎる毎日だけどちょっと立ち止まり、彼の生き方を通して“これまでのジブン”を整理すれば、ワクワクするような“これからのジブン”像に出会えるかも。
――多様な文化が交差する国で自分を受け入れられるようになったRicoさん。幼少期はとにかくヤンチャで…。
千葉県千葉市のごくごく普通な地域で生まれ育った僕ですが、小学校中学年まではとにかくやんちゃ坊主。次第に同級生からも怖がられる存在になり、威張り散らしていました。そんな僕が変わったきっかけは、先生から「そんなんじゃ、友達いなくなるよ」とクラスメイト全員の前で言われた一言。母にも真剣に話をされたこともあり一転、良い意味で皆からいじられるムードメーカーへとキャラクターが変わっていきました(笑)。
初恋は小学校3年生から6年間思い続けていた女の子で、中学二年生の時に思い切って告白し付き合ったものの、一ヶ月で別れることに。小学校6年生の農山村留学でお風呂に入った時、男の子の身体に強く興味を持って見ていたから、そうなりますよね。
それから少し時間が経ち、大学生になってアメリカへ留学。留学前はゲイであることはオープンにしていなかったのですが、多様な文化が交差する異国での生活の中で自分らしくいることや同性を好きになっても良いという自己を認める認識が芽生え、自分に自信を持って生きられるようになりました。
――「横に座っているのは友達ではなく、僕の彼氏」。母の誕生日でセクシュアリティを打ち明ける。
自分のセクシュアリティについて一番初めに話したのは、高校時代から仲の良いグループ。当時は「大親友から嫌われたら…」とドキドキが止まらなかったのですが、「お前はお前だし、ゲイだからって嫌いになるのはあり得ないだろ」と意外過ぎる反応が返ってきました。それから大学のサークルメンバーなどにも本当の自分を知って欲しくて、話をしました。
ただ、やっぱり両親への告白は特別な怖さがありましたね。打ち明けたのは両親と当時の彼氏の4人で、母の誕生日をお祝いするサプライズディナーでの席でした。食事の最後に「横にいる彼は僕の彼氏です。友達ではなく、僕の彼氏です。僕はゲイです」と告白しました。
親はしばらくの間、黙り込んだ後「あなたが幸せでいることが全て、どんなあなたでも自分らしく、楽しく過ご している姿だけを見ることが私の宝です。幸せにやってくんだよ」と声を掛けてくれました。つらい経験をする人もいるかもしれないけど、自分らしく生きること、そして自分のセクシュアリティに自信を持つことの大切さを改めて感じた瞬間でした。
――ゲイ雑誌の撮影がきっかけで、ゴーゴーボーイとしての活動を決意。夢は人から選ばれる存在になること。
実はアメリカに留学前、新宿二丁目にある『AiiRO CAFE』という立ち飲みバーでショットボーイをしていたのですが、シンプルに皆から視線を浴びることに快感を覚えていたんです(笑)。ただ、ゴーゴーボーイに関しては絶対なりたくないと思っていたのですが、ゲイ雑誌『バディ』2018年8月号で表紙と巻頭グラビアを飾らせてもらった時、表現することの面白さや読者の反応を想像しただけでウキウキした気分になって。それからゴーゴーボーイとして積極的に活動したいと思うようになりました。
お客様から「Ricoちゃんのダンスに元気もらった」「Ricoちゃんを生で見れて嬉しかったし、エロカッコイイ」など声をかけてくれる瞬間は堪らなく嬉しいです。顔やダンス、性格もちろんですが、一番は身体の仕上がりが理由となって、イベントに呼ばれるダンサーになりたいなと思ってます。
そのために今年は、自己投資を惜しまず、学びの年にする。周りから選ばれる人材になれたら嬉しいです。
■ プロフィール
名前:Rico/年齢:27歳/誕生日:11月14日/職業:社会人/身長:165cm/体重:78kg/出身地:千葉県/最近ハマっていること:投資の勉強/好きな食べ物:母のカレーライス/好きな場所:バルセロナ/一度は訪れたい場所:南アフリカ
■ Twitter@gori_yuta_rico
■ Instagram@gori_yuta_rico
企画・取材・撮影/天野ヒカリ
編集/芳賀たかし
記事制作/newTOKYO