映画ライターのよしひろまさみちが、今だからこそ観て欲しい映画をご紹介するコラム「まくのうちぃシネマ」。
4本目となる今回ご紹介するのは「君の名前で僕を呼んで」。美しい登場人物は然ることながら、時代背景を考えると…とっても感動必至なのよん!
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今泉力哉監督の「his」が好評公開中ですね(当事者の我々にはマスト作品よ)。あんな美形同士、現実じゃありえねー! と言うのは簡単なんですが、いるところにはいるんですよ。しかも、映画だったら夢を見せてくれるわけですよ!(おじさんおばさん発狂) ということで、一昨年日本で公開された美形のゲイ映画の傑作「君の名前で僕を呼んで」もご紹介。
この作品、オスカー候補入りするほどよくできた作品だし、世界的にもヒットしましたが、日本ではいわゆるBL層にジャストミート。だって、美し過ぎるんだもの、主演のティモシー・シャラメ。いや、相手役のアーミー・ハマーも、0213好き(伝言ダイヤル風)にはたまらぬキャラ設定&ルックスなんですけどね。
物語自体は、ゲイ偏見の強かった80年代を舞台にしたひと夏の初恋、というシンプルなお話。彼らの美貌がなきゃ、ぶっちゃけ「その辺に転がってますよ……」という物語でもありますが、ここで忘れちゃいけないのが時代設定。80年代といえば、エイズパニック。どれだけオープンにすることが恐ろしい時代だったか、ということもありますのん。それを分かって観ると、ラストの感動はハンパない。というか、泣く。M・スタールバーグ演じるお父さんのあのシーンで全て持って行かれますので、未見の方はタオル片手にどうぞ!
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映画:君の名前で僕を呼んで
ストーリー/1983年夏。両親と共に北イタリアの別荘で過ごしていたエリオの前に、父の教え子で仕事の手伝いに来たオリヴァーが現れる。エリオは年の近い男性との初めての共同生活に戸惑い、最初は拒否反応を示す。だが、次第に自信に溢れるオリヴァーの魅力にとりつかれ…。
監督/ルカ・グァダニーノ
出演/ティモシー・シャラメ、アーミー・ハマー、マイケル・スタールバーグ ほか
DVD・Blu-ray販売・発売/ハピネット
配信/Amazon Prime ビデオ、YouTubeムービー
文/よしひろまさみち Twitter@hannysroom
イラスト/野原くろ Twitter@nohara96