恋愛や性交渉のことはいくらでも友達と話せるけど、プライベートゾーンに関係する性病や性機能となると、なかなか腹を割って話せる人って少なくない? MSM(男性間性交渉者) の場合、調べても中々求める答えに辿り着けない…ってこともあるし。
この連載では、プライベートケアクリニック東京 東京院 院長 小堀善友先生監修のもと、人に聞いてもパッと答えが分からないメンズの性のお悩みにフォーカス。第9回目はゴーゴーボーイのYuhiくんと一緒に「感染者数が1番多い性感染症のクラミジアは、無症状でもHIV感染率は上がるの??」という疑問から、アレコレ掘り下げる。
ーー感染しても無症状の場合も少なくないクラミジア 。それなら、ほっといてもOK?
Vol.9からVol.12までを担当するYuhiです! 早速、先生に聞きたいことがあるんですけど、クラミジアってどういう症状が出る病気なんですか? 耳にはするけど、よく分かってなくて…。
こちらこそよろしくお願いします! 症状としては感染した部位によって様々で、尿道であればかゆみや排尿時の痛みなど、肛門であれば痛みや出血など、のどであれば腫れや痛み、発熱などを引き起こす可能性があります。
性交渉後、先生が言ったような症状が出ていなければ、クラミジアの感染は心配なさそうですね!
実はそうとは限らないんです。尿道への感染に限った話で言うと、男性の感染者の5割が無症状なため、感染しているかは症状だけでは分からないんですよ。また1回の性交渉で感染する確率が3〜5割と比較的高いのも特徴の一つです。だからこそ、検査が大切なんです。
ーー感染機会の後、すぐに受けられるクラミジア検査。HIV感染予防にも繋がるって、どういうこと?
予想以上にクラミジアって厄介なんですね…。検査はどんな流れなんですか?
のどを検査する場合はうがい液、性器を検査する場合は尿から感染の有無を調べます。検査方法によっても変動はありますが最短で約1時間、遅くても3日〜1週間で結果が分かります。感染機会の後、時間を置かずに検査できるのもポイントです。
でも…クラミジアって命に関わる病気じゃなさそうだし、無症状のことも多いってことで検査を受けるきっかけも、なかなか無いかな〜って思っちゃいました…。
なるほど。ただ無症状といっても、身体の中では炎症が広がってしまっているんです。そうすると粘膜が傷つけられ、HIVの感染確率が通常よりも3〜5倍高くなると言われています。もちろん、性交渉した相手にも移してしまう可能性もある…と言ったらどうでしょう?
HIVへの感染確率がそんなに高くなるなんて知らなかったです…! HIVや梅毒だけじゃなくて、クラミジア検査の優先度がグッと高まりました!
ーークラミジアの治療は飲み薬で。治癒確認のための検査もお忘れなく
検査結果が陽性だった場合は、飲み薬での治療になりますか?
その通りです。ジスロマックというお薬の場合は1回服用するだけでOKです。ただ、1割弱の方が完治しない場合があるので、服用から2週間後に治癒確認検査が推奨されています。その際に、違うお薬での対応という場合もあります。
思った以上に検査も治療もカンタンなんですね! 「無症状であれば大丈夫」ではなくて「無性症であっても検査を受けることが大切」という理由が、先生の話を聞いてよ〜く分かりました!
こちらこそ、いろいろ質問いただきありがとうございました! クラミジアに関してもオンライン診療を行っているので、もしも気になる方がいたらプライベートケアクリニック東京へお問い合わせください。
#10は11月30日更新予定!
■性トーク
プライベートケアクリニック東京 東京院 院長 小堀善友医師監修のもと、「人に聞きにくい」「調べてもパッとしない」メンズの性のお悩みにフォーカスする月2回更新の連載企画。4回ごとに異なるモデルを迎え、トークルーム風にアレコレ掘り下げる。
■プライベートケアクリニック東京 (東京院・新宿院)
性感染症の適切な診断・治療を行うクリニック。女性・男性・LGBTQ+の方・パートナー同士でも受診することが可能。クラミジアの診療・治療の詳細はこちらから。
https://pcct.jp/std/genital-chlamydial-infection/
■小堀善友 医師
プライベートケアクリニック東京東京院院長。2001年、金沢大学医学部卒業。金沢大学泌尿器科、米・イリノイ大学シカゴ校泌尿器科、獨協医科大学埼玉医療センター泌尿器科准教授を経て、2021年より現職。日本泌尿器科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、日本性機能学会専門医、日本性感染症学会認定医、日本性科学会セックス・セラピスト。著書に『オトコの「性」活習慣病』(中公新書ラクレ)、『妊活カップルのためのオトコ学』(メディカルトリビューン)、『今日の診断指針第8版「男子性発育の異常」』(医学書院)など。
モデル/Yuhi
写真/JOE
デザイン/鈴木美結
企画・編集/芳賀たかし
記事制作/newTOKYO
タイアップ・監修/プライベートケアクリニック東京