トランスジェンダー男性のコンプレックスに焦点を当てたフォトエッセイから、”性の在り方”を考える。

女性として生まれ、男性として生活をする「トランスジェンダー男性(FTM)」たちのコンプレックスに焦点を当てたフォトエッセイ『Complex』が、8月に発売される。

本書は、”性の在り方やコンプレックスに悩む人たち”の力になりたい!という思いから、LGBT当事者4人が立ち上がり、10名のトランスジェンダー男性の生き方をモノクロポートレートとQ&A形式のインタビューで紹介。

現在、一部クラウドファンディングによる資金調達をしながら制作を進めている。

十人十色の向き合い方。
隠すより“生かす”をテーマにしたコンプレックスとは?

今回のフォトエッセイの見どころは、タイトルにもなっているコンプレックス。
自分の生まれ持った女性の身体にコンプレックスを抱き、女性的な特徴を”どう隠すか”ばかりを考えて生きてた10名が、それと向き合い”生かす”こと選んだ姿を、クールなモノクロポートレートと共に届けてくれることだ。

さらにインタビューでは、誰もが抱えるエピソードや現在の夢などを通して、どんな性で生まれようが、過去に悩みがあろうが、今の自分たちは自信持って楽しい人生を送っていること。
同じトランスジェンダー男性でも、みんな生き方が違うしそれでいいんだ!という、前向きなエールをアパレルブランドOkeyのデザインを手がけるKILAさんのイラストとコラボしたポップな仕上がりに。

本書をプロデュースしたFTMの若林佑真さん(画像一番右)は、学生時代に身体からくるコンプレックスで自信が持てず、セクシュアリティに悩む時期があったそうだ。だが、同じ悩みを抱えた仲間や様々な生き方の人に出逢っていく中で、自分自身を認められるようになったと話す。

ーー学生時代の自分が、同じ境遇の人たちがどうやってコンプレックスと向き合っているのかを知っていたら……? と考えた時、当時の自分に教えてあげることはできないけれど、今悩みを抱えている方たちに、多様な生き方があることを伝えることができると思いました。
このフォトエッセイを通して僕たちから様々なヒントを得て、自身のコンプレックスと向き合い、うまく歩んでいくための勇気が届けられたら幸いです。

コロナ禍でイベント交流や悩みを解消するための相談の機会が減る中で、何か新しい形でトランスジェンダーの経験や生き方を届けたいと始まったフォトエッセイの制作。心や身体に違和感を感じて悩んでいる方や、多様な生き方に触れてみたい方、ぜひこの『Complex』を手にしてみてはいかがでしょうか? そして、誰もが抱える自身のコンプレックスとも向き合ってみてください。

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◆ Complex/no.////(ナンバーフォー)
https://www.instagram.com/no.4_complex/

写真/Fumika Ishigaki
記事制作/newTOKYO

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