一生に一度も使わないGAY会話 Lesson7.FWBでWBCへ。

部署異動により英会話能力の向上を余儀なくされた30代スーツリーマンのゲイ、ジョー。「英語への苦手意識を無くす」という目標を掲げ、アメリカへの留学経験があるドラァグクイーンのニュー子を頼ったものの、教えてくれるのは全く使う機会が無い英文ばかり!

さらにはインバウンド需要を見据えた友人でゲイバーのママであるツバサも加わり、月に一回の英会話教室は、たちまち井戸端会議状態に…。

第7回目は“FWB”をキーワードに、生きた英語?を学んでいこう!

ーーツバサのバーにて……

日本がWBCで優勝してからもう1年も経つのかぁ〜。年取るごとに1年の体感速度が速くなるってのは、案外本当なのかもしねーなー。

なぁに、しんみりしちゃってんのよ。でもまぁ、本当そうよね〜。私はその頃、WBCじゃなくて“FWB”に夢中だったわ〜♡

他人の幸せより、目の前にある自分の幸せにしか興味ないのはツバサらしいわね。それじゃ今回はそんなツバサを題材にしてGAY会話、頑張っちゃおうかしら。挿絵描くの、結構好きなのよ。サッ、サッ、サッと♪

【今月の一生に一度も使わない例文】
My dream is to make a team composed of all my FWB and win WBC.

さっきからFWB、FWBって、特殊部隊かなんかか? 字面は強そうだけど…。

まぁ人数が人数なら、ある意味特殊舞部隊ね(笑)。FWBっていうのは、「Friend with Benefits」の略で都合の良い関係、つまり「セフレ」のことを指すスラングよ。翻訳すると「私のセフレで構成されたチームをつくり、WBCで優勝することが今生の夢です」となるわ。

ちょっと、ニュー子さん…私には野球チームが組めるほどのセフレなんていないわ!(それにこんなカーストトップの体育会系みたいな子、巡り会えたことないわ…)

■プロフィール
ジョー(T179 W85 35yo)
ゲイの鑑と言わんばかりな褐色肌の短髪黒髪ヒゲリーマン。本格的に英語必須なポジションに異動が決まり、本腰に。やめては入会を繰り返していた英会話教室に再び通い始め、ニュー子からもGAY会話を通して英語を学び始めることに。平日はスーツ勤務、休日は万年タンクトップ。

ツバサ(T170 W55 28yo)
新宿二丁目でゲイバーを営むやり手のママ。一見、物腰が柔らかそうな色白今風ノンケだがその実、常連には少々アタリがキツい。元々、大学では英語を専攻。外国人の来店者も見据えて更なる英語力向上を目指し、ジョーとともにニュー子から生きた英語を学ぶことに。

ニュートーキョーコ・トーキョー(通称:ニュー子)(T195 Wヒミツ♡)
学生時代、LGBTQ+への理解が進むカリフォルニア州に留学経験あり。帰国後にドラァグクイーンとして活動をスタート。性別や年齢、国籍などを問わず誰に対しても大らかで、来るもの拒まず、去るもの追わずなスタンス。年齢不詳で素顔も謎だが、普段は英語講師をしているというウワサも…。

イラスト/松本ゆうす
英文監修/Honoka Yamasaki
編集/芳賀たかし
記事制作/newTOKYO