一生に一度も使わないGAY会話34/ベッドの上の女王陛下!? ”Pillow princess”降臨

部署異動により英会話能力の向上を余儀なくされた30代スーツリーマンのゲイ、ジョー。「英語への苦手意識を無くす」という目標を掲げ、アメリカへの留学経験があるドラァグクイーンのニュー子を頼ったものの、教えてくれるのは全く使う機会が無い英文ばかり!

さらにはインバウンド需要を見据えた友人でゲイバーのママであるツバサも加わり、月に一回の英会話教室は、たちまち井戸端会議状態に…。

――秋の夜長、ツバサの店(グラスの氷がカランと鳴る音)

この前アプリでマッチした人と良い雰囲気になったんだけどさ、ベッドに入ったら本当にピクリとも動かなくて……。あれって何なんだろ?

あら、ジョー。それ、まさに”Pillow princess”(ピロー・プリンセス)に当たったのね!

懐かしいわね~! ベッドの上で枕(Pillow)に頭を乗せて、お姫様(Princess)みたいに寝そべってるだけで自分からは何もしない、いわゆる「完全受け身(マグロ)」な人のことよ!

もともとはレズビアンコミュニティで使われ始めた言葉だけど、今はゲイ界隈でも大定番のスラングね。「私は愛される存在だから、あとは全部アナタが頑張って?」っていう、究極の殿様(お姫様)スタイルよ。

【今月の一生に一度も使わない例文】
“He is a total dead fish in bed. He is not a royal, but he is a textbook pillow princess.”
「彼はベッドの上じゃ完全にマグロね。王族でもなんでもないけれど、間違いなく教科書通りなピロー・プリンセスだわ。」

王室じゃないなら、せめて少しは協力してほしいよ……疲労困憊だよ……。

あら、お姫様を満足させるには、下僕としての修行が足りないんじゃないの?

ふふ、次はちゃんと「双方向の愛のキャッチボール」ができる王子様を探しなさい♥!

松本ゆうすの連載GAY会話の15回目

■プロフィール

ジョー(T179 W85 35yo)
ゲイの鑑と言わんばかりな褐色肌の短髪黒髪ヒゲリーマン。本格的に英語必須なポジションに異動が決まり、本腰に。やめては入会を繰り返していた英会話教室に再び通い始め、ニュー子からもGAY会話を通して英語を学び始めることに。平日はスーツ勤務、休日は万年タンクトップ。

ツバサ(T170 W55 28yo)
新宿二丁目でゲイバーを営むやり手のママ。一見、物腰が柔らかそうな色白今風ノンケだがその実、常連には少々アタリがキツい。元々、大学では英語を専攻。外国人の来店者も見据えて更なる英語力向上を目指し、ジョーとともにニュー子から生きた英語を学ぶことに。

ニュートーキョーコ・トーキョー(通称:ニュー子)(T195 Wヒミツ♡)
学生時代、LGBTQ+への理解が進むカリフォルニア州に留学経験あり。帰国後にドラァグクイーンとして活動をスタート。性別や年齢、国籍などを問わず誰に対しても大らかで、来るもの拒まず、去るもの追わずなスタンス。年齢不詳で素顔も謎だが、普段は英語講師をしているというウワサも…。

イラスト/松本ゆうす
英文監修/Honoka Yamasaki
企画・制作/newTOKYO

近いようで遠いコミュニティに想いを馳せる。映画『3670』で巡るソウルと、心の距離。

映画ライターのよしひろまさみちが、今だからこそ観て欲しい映像作品をご紹介するコラム「まくのうちぃシネマ」第84回目 この夏、韓国に旅行に行った人も多いのでは? ソウルのゲイシーンは鍾路3街(チョンノ サムガ)と呼ばれるエリアが中心地となっておりますが、そこを舞台にした映画があるんですよ。 それが『3670』。タイトルの意味はソウルのゲイ・コミュニティで使われる略語で、3は3街(鐘路)、6は6番出口… もっと読む »

続きを読む >