【公開まで1週間】シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち/セドリック・ル・ギャロ監督インタビュー!

画像左から/セドリック・ル・ギャロ監督、マキシム・ゴヴァール監督

いよいよ、公開が来週7月9日(金)に迫った『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』。
同性愛者への心ない発言をした元オリンピック・銀メダリストの水泳選手マチアスが、罰としてゲイの水球チーム「シャイニー・シュリンプス」のコーチに就任し、彼らと共にLGBTQ+による世界最大のスポーツと文化の祭典「ゲイゲームズ」を目指すというストーリーが、実は、セドリック・ル・ギャロ監督の実体験からインスパイアされた作品だということをご存知だったでしょうか?

今回は、そんなセドリック監督へのインタビューが実現したので、制作にまつわる心温まるエピソードをたっぷりとお伺いしました♡ ぜひ最後まで読んでみてください。

「セクシュアリティ関係なく、みんなに見て欲しいんだ」。セドリック監督が本作で伝えたいことは“違いを認め、尊重する気持ち”

ーー完成した作品を初めて観た時の感想を教えてください。

実は、出展が決まっていたアルプ・デュエズ国際コメディ映画祭の前日にファイナルカットを撮り終えたから、完成した作品を一人でゆっくり観る時間なんてなかったんだよ(笑)。当日もデータが入ったハードディスクを片手に電車へ跳び乗るぐらいバタバタで。だから、一番最初に完成した作品を観たのは、映画祭の会場なんだ。会場には約1,000人のオーディエンスがいて、その中には“シャイニー・シュリンプス”の実際のチームメンバーと、彼らの役を演じた俳優陣もいて。

正直、映画は現実そのものではないから受け入れてくれるかどうか、不安もあったんだけど、いざ上映が始まると、ゲラゲラと笑ってくれる人もいれば、涙を光らせる人もたくさん目にしたんだ。上映を終えると鳴り止まないスタンディングオベーションの中で、実際のチームメンバーらが「この映画はまさに僕たちのことだ、ありがとう」と言ってくれて、感動で胸がいっぱいになったよ。素晴らしいひと時だったね。

ーー監督にとって、自身も所属する“シャイニーシュリンプス”のメンバーはどのような存在ですか? 

全員、大切な親友さ。新型コロナウイルスの影響で会えない時間が続いたけれど、もうすぐトレーニングが再開できることもあってウキウキしているよ。

毎週水曜日の夜に、愉快に振り付けを考えたり、笑ったりできるメンバーは、僕にとって人生の一部なんだ。また、あの水曜日が毎週、巡ってくると考えると幸せだね。

ーー特に思い出深かったシーンはありますか?あれば教えてください。

クランクアップ当日だったということもあって、ゲイゲームズのオープニングセレモニーのシーンがとても印象に残っているかな。あのシーンは実際に、2018年にパリで開催されたゲイゲームスに足を運んで撮影したものなんだ。

LGBTに対する考えは世界各国で異なるため選手団の規模も大きな差があったね。アメリカやオーストラリアなんかは2,000人ぐらい参加していたのに対して、エジプト代表は一人だけ。国ごとにLGBT当事者を取り巻く環境は違えど、皆が自国を代表して行進する姿はとっても感動したよ。

ーー最後に『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』の公開を心待ちにしている人たちにメッセージをお願いします。 

映画では水球を軸に物語が展開されていくけれど、バスで大会会場へ向かう彼らのように、旅へ出た気持ちで楽しんでほしいかな。もちろん、セクシュアリティやジェンダー関係なく、いろんな人に観てもらいたい。LGBTコミュニティに属している人も、そうでない人もみんなに観てもらいたいんだ。きっと、個性豊かな登場人物が、人生をもっと楽しく生きるヒントを与えてくれるはずさ。

その一例と言ってはなんだけど、PRでフランス各所を周った際に会場へ来てくれていたマダムから「この映画は、私がかつて女友達と過ごしたバカンスを思い出させてくれた大切な作品よ。ありがとう」と素敵な言葉を貰ってすごく嬉しかったんだ。

この映画を通して、お互いを尊重する気持ち、人を許す気持ち、好意的に他者を受け入れる気持ち、いろんな気持ちや価値観に触れつつも、楽しめる作品になっていると思うから、ぜひ映画館へ観に来てよ!

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◆ シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち
202179日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ ほか全国順次公開
http://shinyshrimps.jp

配給/ポニーキャニオン、フラッグ
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記事制作/newTOKYO