武内雄大の個展「Initiation of El Nido」が9月10日(日)から開催。フィリピン・パラワン島をモチーフにした作品をはじめ、全200点以上を展示。

ゲイ男性アーティスト4人によるグループ展「Behind the Closest 」への出展以降、SNSでも注目を集めつつある武内雄大。9月10日(日)〜24日(日)開催される個展「Initiation of El Nido」では手付かずの自然が残っていることから、世界一美しい島とも呼ばれるフィリピン・パラワン島をモチーフにした作品をはじめ、全200点以上を展示。

パラワン島を訪れたとき、彼が抱いたのは日本で過ごす友人たちに対する恋しさだったーー。

【武内雄大コメント】
私は今年の5月に母の実家があるフィリピンに帰省旅行した。今回の個展「lnitiation of El Nido」では、そこから着想を得た作品やフィリピンの風景を描いた絵で構成している。El Nido(エルニド)とはフィリピンのパラワン島北部に位置するリゾート地だ。船に乗って周辺の無人島を巡るツアーが人気で、私もそれに参加した。

島ごとにシュノーケリングやカヌーなどのアクティビティが決まっており、それらの体験もさることながら、特に興味深かったのはそこでみた数々の奇岩だ。奇岩はまるで言語のようだった。複雑なシルエットは文字を書くときの所作に似ている。日光が当たった時の岩はなんともドラマチックで、刻々と表情を変える様子は、声色のようで愛おしく感じた。

アクティビティと慣れない英語でのコミュニケーションで疲れた私は、海に浮かびながらただ岩を眺めていた。まるでレコードを再生するかのように岩肌の凹凸一つ一つに蓄えられた音に耳を傾けていると、なぜか日本にいる友達が恋しくなった。

■Initiation of El Nido
場所:ギャラリー彩光舎(埼玉県さいたま市浦和区岸町6-2-1)
TEL:048-822-9952
MAIL:kaiga@saikousha.jp
WEB:gallery-saikousha.com
開催期間:2023年9月10日(日)〜9月24日(日) 10:00〜18:00(最終日のみ16:00まで)

■武内雄大
2000年生まれ。埼玉県出身。さいたま市立浦和高等学校卒業後、2022年より本格的にアーティスト活動をスタート。個展「贔屓する日光」「sequence 」をはじめ、ゲイ男性アーティスト4人によるグループ展「Behind the Closest 」への出展ほか、H氏賞候補にもなった望月遊馬の詩集「燃える庭、こわばる川」(思潮社)の装画制作も手掛ける。

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画像提供/武内雄大
記事制作/newTOKYO