主人公はなぜ、自身をミカエルと名乗ったのか? 映画「トムボーイ」で考えるティーンの意識の萌芽。

映画ライターのよしひろまさみちの映画レビュー

映画ライターのよしひろまさみちが、
今だからこそ観て欲しい映画をご紹介するコラム

「まくのうちぃシネマ」第25回目

レズビアン映画の傑作『燃ゆる女の肖像』(現在U-NEXTほか配信中)はご覧になったかしら?
あのセリーヌ・シアマ監督が2011年に手掛けた長編2作目『トムボーイ』が現在公開中なので、ぜひともご覧いただきたく、ご紹介させていただくわ〜。

よしひろまさみちの「トムボーイ」の映画レビュー

この作品は、トランスジェンダーの少年のお話。
生活環境が変わったばかりの少女ロールは、近所の少年少女たちに自分のことを男の子の「ミカエル」と名乗り、妹も巻き込んで彼らを信じ込ませることに大成功!(しかもロール、めちゃ美少年)

そして、ここまではよかったものの、女の子が自分のことを好きになってしまったことから、ちょっとした騒動に……というストーリー。

よしひろまさみちの「トムボーイ」の映画レビュー

ティーンのトランスジェンダーが抱える問題を82分間に詰め込んだ上で、大人が性的マイノリティとしての意識の萌芽をつみとるか伸ばすか、という問題にまで踏み込んだ傑作なのよ〜。

トランスジェンダーのみならず、ゲイでもレズビアンでも思い当たるフシのある描写がバンバン出てきて、セクシュアリティが違えど考えさせられることは山盛りよ!!

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トムボーイ/Tomboy
ストーリー/夏休みに引っ越しをしたロール(Z・エラン)は、休み明けに級友になるだろう子供達と遊びに出る。だが、ロールは男子「ミカエル」として彼らと仲良くなり……。

監督:セリーヌ・シアマ
出演:ゾエ・エラン、ジャンヌ・ディソン、ソフィー・カッターニ 他
配信:現在、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー中

文/よしひろまさみち Twitter@hannysroom
イラスト/野原くろ Twitter@nohara96

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