好きになっちゃったんもんは、仕方ないわ〜♡ Netflix映画「彼女」は実写化したことがスゴイ!

映画ライターのよしひろまさみちの映画レビュー

映画ライターのよしひろまさみちが、
今だからこそ観て欲しい映画をご紹介するコラム

「まくのうちぃシネマ」第21回目

4月にリリースされて、賛否真っ二つに割れているNetflix映画『彼女』。個人的な思いとしては「よぉやった!」としか言いようのない出来栄えだったので、敢えて取り上げまーす。

まずこれが原作ものだということを知っておいて。
中村珍さんの『羣青(ぐんじょう)』というコミックがそれなんだけど、いや……すごいのなんの。読んでから観た人と、映画だけご覧になった人で感想が変わると思うわよ。

よしひろまさみちの「彼女」の映画レビュー

バイオレンスでヒステリックで、さらには「好きになっちゃったんだもん。仕方ないじゃん!」という正直すぎる感情がむき出し。コミックでこんなにもあけすけに、さらにはレズビアンストーリーが描けるなんて! と連載時は驚いたもんです。

そう思ったのはあたしだけでなく、プロデューサーたちも。この映画の企画は、実は連載当初から争奪戦だったのよ。しかも、本作に出演している真木よう子さんや鈴木杏さんは、もともと「実写化するならぜひやりたい!」と立候補し続けた原作の大ファン(主人公ではなく物語の鍵を握る重要なパートを任されてます)。

よしひろまさみちの「彼女」の映画レビュー

キャストも監督も一流。
だけど、これだけあけすけだと劇場公開は難しいと首を横に振られ続け、ついに見つけた製作陣の最高のパートナーが『Netflix』!だったっていうわけ。

まだの方は、ぜひとも原作読んでみて。
そして「これをよくぞ……日本で実写にしたわ」と感じてほしいの〜。

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Netflix映画:彼女
ストーリー/美容整形クリニックを営むレイは、高校時代に思いを寄せていた七恵から10年ぶりの連絡を受ける。七恵は夫からDVを受けており、レイに彼を殺してほしいと懇願。レイは殺害を実行し、七恵とともに逃避行をすることに……。

監督:廣木隆一
出演:水原希子、さとうほなみ、真木よう子、鈴木杏 ほか
配信:現在、Netflixにて独占配信中

文/よしひろまさみち Twitter@hannysroom
イラスト/野原くろ Twitter@nohara96